内容説明
ひと味違うハードな謎解きを求めるひと、あるいはミステリーが気になる読者に贈る、暗号解読のための練習問題。解読のノウハウから、作家・作品の知られざる秘密の解明まで、暗号学応用のあざやかな実例を開示。
目次
1 新・暗号記法の種類
2 暗号を解く
3 暗号小説論
4 シェークスピアの謎
5 暗号小説は袋小路か?
6 小栗虫太郎と暗号
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ソルト佐藤
6
推理小説にかかわる暗号について知りたかったので読んでみる。もう40年近く前だけど、推理小説の暗号の概要が分かって面白い。小栗虫太郎の暗号を詳細に解説して、なんかよい(笑 とくに、虫太郎がどんな参考文献を使ったかを検討するの部分は、なまじかな推理小説よりも論理的でスリリング。シェイクスピアの暗号部分は、オカルト陰謀論好きに楽しい(笑 どんなものでこじつけることができる! あと40年前ということRSA暗号の記述はなく。RSA暗号の推理小説はまだないかなー(笑2020/05/09
紅藍
1
暗号については詳しくなかったので熟読。こうしてみるとミステリへの応用はなんか難しそう。2017/08/27
MIRACLE
1
暗号の研究家が推理小説に登場する暗号を解説した本だ。暗号の概略を代表的な作品を通して知ることができる。そのため暗号についての入門としてもよくできた本だと感じた。また暗号という観点から筆者がドイルよりもルブランを評価するなど、意外な発見ができた。最後の小栗虫太郎についての文章は、小栗作品(とくに彼のペダントリー)の評価の上で貴重だ。ただし推理小説は読み物なので、暗号を謎の中心にすることには限界があるとの印象を強くした。2011/11/05
url
1
素晴らしい。暗号を研究している人は是非手にとって欲しい一冊。特にヴィジュネル多表式暗号の解法は必見。長文の暗号だとあの方法を使った方が早いと思う。2010/09/18