感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゲオルギオ・ハーン
23
1979年10月発行。教養として魔術や魔獣、精霊、魔術師、錬金術などを紹介している。オカルトに分類されると前置きしながら、そういったものを想像する人間の想像力の奥深さや魅力に注目するというスタンスのため読みやすくて面白かった。最近の本では出てこないネタがたくさんあり、新たに知ったこともけっこうあって知識面でも満足した。魔術師に関しては有名な魔術師のエピソードから彼らが用いた道具や記号、植物などを紹介していて充実している。魔獣についてもう少し書いてほしかったなぁ。2022/08/05
Akito Yoshiue
14
かなり前に持っていた本に古本市で再会できました。各エピソードが簡潔で読みやすいです。2023/05/11
いおむ
14
既読済。高校時代だったか?な?2021/10/07
シャル
8
人類史において魔術はどのように存在してたのか。神秘の薄皮を剥ぎながらそれらの歴史についてたどっていく本。あくまでそれは間違いであったという前提のもとに、歴史の中に存在した魔術師がどのようにそれぞれの社会と関わってきたのかが描かれている。公益のための呪術《白魔術》から、誰かに害をなす《黒魔術》へ。そして錬金術士や魔女といった中世の魔術を扱うものとキリスト教の思惑や、魔術と並び幻想とされる妖精や怪物の類についてなども語られる。魔術とはなんだったのか。今現在ファンタジーと呼ばれるものの原点に迫る一冊。2016/05/11
まるめろ
4
現実で魔術とはどういうものだったのかが説明されているが、圧倒的に黒魔術に偏っている。当時の知識や技術では解明できないものは、当時の人々にとっては間違いなく魔術や人ならざるものによって齎されるものだったのだから、それらは認識上は存在したと言っていいのではないだろうか。宇宙の外側の更に外側がケースになっていて、人ならざるものが人間の観察日記をつけているということは、ありえないと理解していても証拠を用いて否定することは難しいと思う。また、広い視点で捉えれば、おせちも御籤も結婚式もお葬式も魔術の残りかすである。2020/02/26