内容説明
わが国の行刑は「法律による行刑」には、はるかに遠い存在であり、しかもそれを司法が追認している。本書では、これらの諸問題について、個別的に理論と実際から検討している。こんにちの行刑は、ひとり行刑当局に任せておくべき問題ではない。裁判例そのものに客観的検討が加えられなければならない。人権問題は普遍的であり、日本的行刑で人権が語られて合理化される課題ではないからである。無数の問題提起した受刑者の痕跡を無駄にしてはならない。
目次
第1章 収容関係
第2章 作業
第3章 教育
第4章 給養
第5章 外部交通
第6章 保健と医療措置
第7章 懲罰
第8章 刑務官の職務権限と守秘義務
第9章 代用監獄
著者等紹介
菊田幸一[キクタコウイチ]
1934年生れ。現在、明治大学法学部教授
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