内容説明
本巻には、昭和三十四(一九五九)年から昭和三十九(一九六四)年にかけて刊行された四冊の短篇集を中心に収めた。
感想・レビュー
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藤月はな(灯れ松明の火)
7
表稼業はバーのマスター、裏稼業は殺し屋の本庄氏が活躍するお色気有のハードボイルドや結末が人秘を越えて不気味な春日検事が活躍する怪奇ミステリー、熱血漢だけどおっちょこちょいな助手の野呂君と所長の安助氏のユーモアな「犬」=「探偵」物語など、日影丈吉氏の手腕の幅広さに唸るしかありません。中井英夫氏のトランプ譚の挿画も描いた建石修志氏が「恐怖博物誌」の挿画も見ることができて満足です。「恐怖博物誌」は伯母の知人から借りた「幻想博物誌」で読んだ作品もありましたが初めて読む「犬の生活」と「王とのつきあい」にやられました2012/04/24