独逸怪奇小説集成

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独逸怪奇小説集成

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  • サイズ A5判/ページ数 411p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784336043467
  • NDC分類 943
  • Cコード C0097

内容説明

19世紀末から20世紀にわたるドイツ・オーストリア文学23人の、夢と神秘と綺想と黒いユーモアに満ちた珠玉の怪奇幻想小説28編。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

藤月はな(灯れ松明の火)

21
怪奇小説といってもホラー的要素は少ない。寧ろ、シャボン玉の中の世界や過去からの人物が現在へ現れるなどのユーモラスなSF要素も満載。吸血鬼の人気に驚きつつも独逸ならではのキーワード(ナチス、ワグナー、バッハ、ゲーテなど)も盛り込まれ、摩訶不思議な世界を構成している。特に印象に残ったのはゴルゴダの丘での磔刑から復活までの間、群衆の中でただ一人、処刑される者が「神」だと確信したピラトの髪に対して人間が犯した罪深さとその報いへの予感に対して計り知れない恐怖を描いた「ピラト」です。 2012/08/07

mejiro

11
パウル・ブッソン「トルメントの宝石」、フリードリヒ・デュレンマット「ピラト」、ミュノーナ「黒・白・赤」、レーオ・ペルッツ「月は笑う」、アレクサンダー・レルネット=ホレーニア「バッゲ男爵」、ヴィリ・ザイデル「幻妖」 が特におもしろかった。多様な内容で、ドイツの怪奇小説に対するイメージが変わった。 2018/03/13

凛風(積ん読消化中)

10
10年前に読みかけで放置した本。今年は、途中放棄本を拾って読んで、完読するか、見切りをつけるかキッチリ、カタをつける年にする、と決めたので、まずは厚い本から。アンソロジーだけど、怪奇小説というタイトルから、ホラーを期待するとガッカリなのよ。で、途中で放り出したんだと思うけど、怪奇ではなく、奇っ怪とかケッタイと言えばしっくり来る。初期のSF的なものやナンセンスものも多く含む。まあ、正直ドイツ人のユーモアはピンと来ないが、19世紀から20世紀の人たちの作品なのでほぼ古典。広い心で読んだので、完読できました。2024/01/08

fukafkacraft

2
2001年、刊行されてすぐ購入し、21年間もの間、積ん読。かなりマニアック。クビーンやホーフマンシュタールなどドイツでは有名でも世界的にはマイナーな、まさに異端の古典怪奇文学短編集。グラビンスキばりのわけわからない作品が殆どだが、「ミイラの花嫁」だけは傑出している。さすがエーヴェルス。舞台、小道具を魅力的に使い、キャラの造形も特殊で魅力的。不条理で荒唐無稽なオチには、途中で気づいていながら呆気に取られる。2022/09/02

putisiyante

1
ドイツというとメルヘンだが、それとは全く違う恐怖という、珍しい物語の短編集。吸血鬼あり、ミイラありだが、どれも、やはり、ドイツ的。一言でどこがとは言えないが、そう感じた。蜘蛛、琥珀、バッケ男爵、ミイラの花嫁がお気に入り。2017/01/16

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