異貌の19世紀<br> 博物学の黄金時代

異貌の19世紀
博物学の黄金時代

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  • サイズ A6判/ページ数 431,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784336034939
  • NDC分類 460
  • Cコード C0322

内容説明

19世紀、博物学はファッションと化した。植物採集、顕微鏡の夕べ、イグアノドン・パーティ…。「ダーウィン以前」のロマンティック・サイエンス時代を活写した異色の社会史。

目次

第1部 社会的背景
第2部 科学的背景
第3部 「草の根」で爆発
第4部 正当擁護派たち
第5部 大論争、火蓋を切る

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

トムトム

21
私たちが今やっている生物学なんて、たかだか150年の歴史しかないのだと実感しました。そして何百年も聖書が事実なのが当たり前・常識だった欧米。聖書は実は作り話かも!?となってから150年しか経っていないと思えば、現状も少し理解できます。当時の博物学者が「農家・猟場管理人・庭師などは、博物学(生物学)を学ぶべきなのに無知すぎる!」と嘆いていたのを知り、今もそれは変わらないなぁと思いました。2020/06/12

misui

3
19世紀、英国は空前の博物学ブームに沸いていた。上流階級、下層階級、当時地位の低かった女性にまで、博物学は知的好奇心を満たし健康の増進に役立つものとして大いにもてはやされた。本書はその社会的背景および人物列伝、ダーウィン進化論の台頭を縦横無尽に論じる。ダーウィンまでの博物学は自然神学に結びつき、自然を解明することは神の御心を解き明かすことと信じられていた。ゆえに自然のすべては聖書に付会され、自然は神が人間のために用意したというような説がまかり通る事態となる。ダーウィンは実証的な態度でそれに挑んだ。2012/02/22

巽霞月

1
近代と現代、神学と科学のミッシングリンクを埋める本。科学にはなり切れない、浪漫と夢の溢れる時代がそこにはあった。キャラクターの名前を列挙できるよりは、近所の植物の名前を20も30も暗誦できる方がよほど知的かもしれん、などとニラと水仙の誤食のニュースを見た日の朝に考える。2023/04/19

毒モナカジャンボ

1
19世紀ヴィクトリア朝イギリスでなぜ博物学が趣味の頂点に立ったか。権力欲、広報熱、事業熱……様々な欲望に浮かされた人々の媒介によって博物学が人口に膾炙していく。自然神学。ジビエ野郎バックランド。ライエル『地質学原理』の重要性。立志伝のお手本のような石工上がりのヒューミラー。ダーヴィン『種の起源』がもたらした博物学ブームの終焉まで。2019/03/05

sakanaga

1
十九世紀中葉の「博物学ブーム」は、当時の社会の混沌と錯誤を的確に写す。2009/09/18

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