内容説明
日本の大不況を「ヤクザ不況」the Yakuza Recessionと断じた前作からさらに一歩踏み込んで、信じがたい「政・官・業」とヤクザの癒着を描く。バブル期に山口組と手を組んだ住友銀行。稲川会を助けた野村証券。イトマン事件、泉井事件などの経済犯罪と、それらに群がった政治家と官僚たち。そして、巨額の賄賂bribeと暗躍した政商たち。プラザ合意で日本を売り渡した中曽根康弘、ヤクザのおかげで首相になった竹下登などが、いまの日本をダメにした張本人だ。これらの腐敗構造structural corruptionは、「政・官・業・ヤクザ」の鉄の四角形iron squareとなり、いまも日本の改革reformをはばみ、そのツケをすべて国民にまわしている。彼ら約5万人を刑務所送りにしなければ、不良債権bad loanはなくならず、この大不況も終わらない。日本は「失われた10年」decade‐long recessionの後も、「さらに失われる10年」another lost decadeを続け、救いがたい泥沼に落ちていく。本当に、これでいいのか。
目次
1 メガバンクの断末魔
2 癒着の構造
3 闇の紳士録
4 偽りの民主主義国家
5 ああ、アメリカ
6 根拠なき株高
7 腐臭列島
8 さらに失われる10年
著者等紹介
フルフォード,ベンジャミン[フルフォード,ベンジャミン][Fulford,Benjamin]
米経済誌『フォーブス』アジア太平洋支局長。1961年カナダ生まれ。上智大学比較文学科をへて、カナダ、ブリティッシュ・コロンビア大学を卒業後、日本でジャーナリスト活動に入る。米紙の東京特派員を経て、現職
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