内容説明
おじいさんが何かつぶやくのが聞こえた。ぼくは耳をそばだてた。「つりにはいけんよ…ああ、まだいかん」ふわりと何かが動いた気がした。それは、夕ぐれを集めたように青くやさしいかげに思えた。かげはおじいさんのわきにそっとよりそい、そしてうすれて消えていった。小学校中学年から。
著者等紹介
安東みきえ[アンドウミキエ]
1953年、山梨県生まれ。『ふゆのひだまり』で、第11回小さな童話大賞受賞、『いただきます』で、同選者賞受賞。『天のシーソー』で、第12回椋鳩十賞受賞
杉田比呂美[スギタヒロミ]
1959年、東京生まれ。絵本、本の装画、挿絵を多数手がける
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
p.ntsk
26
友達のテッちゃんのおじいさんは病気のせいか見えないものが見える。ぼくとテッちゃんの秘密の経験。『頭のうちどころが悪かった熊の話』や『ワンス・アホな・タイム』の安東さんとはまた違ったテイストの作品でした。2014/09/06
BlueBerry
7
子供がおじいちゃんを理解していくお話でした。大事なことだよね。2013/03/22
まめはち
1
ほのぼのタッチな文章であるけれど、難病患者と死生観にまつわる難しいお話。正解はない。2015/02/03
遠い日
1
070704【読書ノート/ひとことメモ】「友情」を教えてくれたおじいちゃん。2007/07/04
timeturner
1
こんなにいい子たちが実際にいるかなあ。もしそうならこの世の中もまんざら捨てたものじゃないんだけど。2012/11/11