介護保険の経済と財政―新時代の介護保険のあり方

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  • サイズ A5判/ページ数 273p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784326700547
  • NDC分類 369.26
  • Cコード C3047

出版社内容情報

介護保険制度の仕組みをどう理解し、高齢者福祉を今後どのように運営していくべきなのか。福祉・自治体関係者のための介護保険制度の基本原理解説。

財政赤字が膨れあがるなか、福祉関係者は介護保険制度の経済と財政のしくみを理解した上で、課題に取り組んでいかなければならない。福祉の理念と財政の課題を両立するにはどのような道がありえるのか。福祉関係者・自治体担当者に向け介護保険制度の財政のしくみを解説するとともに、高齢者福祉の今後の展望を拓く。

関連書:『分権時代の福祉財政』(坂本忠次編著、敬文堂)


第1章 介護保険制度における経済と財政を考える
 第1節 現代日本の社会保障費と老人関係予算の占める位置
 第2節 介護保険施行後の認定者・利用者・給付費
 第3節 介護サービスの地域格差とその要因、並びにこれへの対応
 第4節 介護保険の財政に関連する諸問題
 第5節 介護保険法改正と介護保険の見直し問題

第2章 介護サービス事業における地域経済と地域財政
 第1節 本章の課題
 第2節 介護サービス事業の府県別経済波及効果の検討
 第3節 自治体直営介護サービス事業と一般会計の関係について
 第4節 考察および今後の展望

第3章 要介護認定と介護保険料の経済と財政
 第1節 保険学の原理とは何か
 第2節 社会保険における保険学の構築
 第3節 介護保険料と介護給付費における経済財政の将来動向の課題
 第4節 介護保険の経済と財政の将来における持続性の課題
 第5節 介護保険の経済財政管理のための要介護認定
 第6節 新要介護認定による介護予防と介護給付の分割の課題
 第7節 保険学における介護予防と介護給付の課題

第4章 ケアマネジメントと介護報酬の経済と財政
 第1節 ケアマネジメントと介護報酬の現状と課題
 第2節 在宅ケア支援の限界と介護保険施設入所待機者の増大
 第3節 介護保険給付の適正化事業登場の背景
 第4節 介護保険の適正化事業の取り組みの実際 
 第5節 介護保険制度下のケアマネジメントの課題点
 第6節 介護報酬の現状と課題
 第7節 今後の展望を切り開くためのいくつかの提案

第5章 介護保険導入による基礎自治体福祉関連費の経済と財政
 第1節 矢祭町の行財政改革
 第2節 矢祭町の福祉関連費の状況
 第3節 アンケート調査をもとにした介護保険の実態

第6章 年金保険制度と介護保険制度の経済と財政
 第1節 公的年金制度のしくみと役割
 第2節 年金財政の現状と将来の見通し
 第3節 年金財政の改革と2004年の改革
 第4節 年金財政の一元化をめぐる課題

第7章 今日の医療制度改革と介護保険改正の経済と財政
 第1節 医療・福祉の基本構造と医療制度改革
 第2節 今日の医療制度改革
 第3節 1990年代の診療報酬改定について

第8章 介護保険制度と障害者保健福祉制度の経済と財政
 第1節 問題の視角と課題
 第2節 障害者保健福祉制度の現状と課題
 第3節 障害者保健福祉制度の改革にかかる課題
 第4節 制度一元化にかかる課題と展望

第9章 介護保険事業における社会福祉法人の会計と税務
 第1節 企業会計と社会福祉法人会計基準
 第2節 計算書類各論
 第3節 社会福祉法人の課税問題と資金管理
 第4節 社会福祉法人に必要な内部統制と資金管理

第10章 介護保険者としての経済と財政
 第1節 第1号被保険者一人当たりの支給額に関する分析
 第2節 第1号被保険者に占める受給(利用)者の割合
 第3節 要介護度が軽度の利用者に関する状況

第11章 世界の介護制度における経済と財政
 第1節 アメリカ
 第2節 イギリス
 第3節 フランス
 第4節 ドイツ
 第5節 中国
 第6節 韓国

第12章 新時代を迎える介護保険制度のあり方
 第1節 介護保険のめざす目的とは何か
 第2節 社会保険と社会福祉の原理と関係性
 第3節 社会保険の起源から発展まで
 第4節 社会福祉の本質と義務
 第5節 介護保険における介護・障害・医療の競合と連携
 第6節 社会保障の経済と財政がたどる途
 第7節 日本型介護保険の将来に向けて

あとがき
索引
執筆者紹介

内容説明

社会福祉の理念と経済・財政の課題を両立するにはどんな道がありえるのか。介護保険制度の公正な運営と、経済と財政のあり方とは。市場経済と効率化の論理のみに終わらせることなく、地域においていかに介護と福祉を保障できるのか。経済と財政から保健医療福祉、会計など各分野の専門家がその課題に迫る。

目次

介護保険制度における経済と財政を考える
介護サービス事業における地域経済と地方財政
要介護認定と介護保険料の経済と財政
ケアマネジメントと介護報酬の経済と財政
介護保険導入による基礎自治体福祉関連費の経済と財政
年金保険制度と介護保険制度の経済と財政
今日の医療制度改革と介護保険改正の経済と財政
介護保険制度と障害者保健福祉制度の経済と財政
介護保険事業における社会福祉法人の会計と税務
介護保険者としての経済と財政
世界の介護制度における経済と財政
新時代を迎える介護保険制度のあり方

著者等紹介

坂本忠次[サカモトチュウジ]
1933年生まれ。東京大学卒・法政大学大学院経済学専攻博士修了、経済学博士。岡山大学経済学部教授を経て、関西福祉大学社会福祉学部特任教授

住居広士[スミイヒロシ]
1956年生まれ。岡山大学大学院医学研究科修了、医学博士、社会福祉士、介護福祉士。1993年岡山県立大学短期大学部助教授、2000年広島県立保健福祉大学教授、現在県立広島大学大学院教授。日本学術会議連携会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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