出版社内容情報
我妻榮の晩年の円熟した筆になる我妻民法学の総決算ともいうべきものが「民法案内」である。いまだ通説として通用している我妻説であるが、読み物風に書かれた民法案内を通じて、読者は楽しみながら民法を学ぶことができる。同時に、我妻榮がひとつの結論を出すために、どんなに苦労したかという論理的過程を覗き見ることができる。本質的かつ奥の深い議論がとてもやさしく説明されている。必ずや読者は民法の奥深さに引き込まれるであろう。我妻説の真髄を知る格好の書である。今回、最後の弟子にあたる川井健の補訂により最新の情報を盛り込んだ。
関連書:
我妻榮・有泉亨・川井健 著 『民法1 総則・物権法 第二版』
我妻榮・有泉亨・川井健 著 『民法2 債権法 第二版』
我妻榮・有泉亨・遠藤浩・川井健 著 『民法3 親族法・相続法 第二版』
遠藤浩・川井健 編 『民法基本判例集』
我妻榮 著、遠藤浩・良永和隆 補訂 『民法第七版』
(いずれも小社刊)
第一章 私法の学び方
第一 法律を学ぶには、暗記しないで、理解しなければならない
第二 講義には必ず出席すること
第三 教科書や講義案の読み方
第四 条文の取扱い方について
第五 参考書について
第二章 私法は何を定める法律か
第一 生活関係による法律の区別
第二 身分関係
第三 財産関係
第四 労働・経済・消費者・知的財産関係
第三章 私法の基本原理
第一 基本原理による法律の区別
第二 私法の基本原理
第三 身分法における自由伸長の必要
第四 財産法における自由とその推移
第五 商法の基本原理
第六 労働法・経済法の基本原理
第七 民事財産法の基本原理
第四章 私法の法源
第一 私法の法源とは何か
第二 成文の私法
第三 慣習私法
第四 判例私法
第五 条理
第六 私法の講義の範囲
第五章 私法の解釈
第一 私法解釈の技術
第二 類推解釈と反対解釈の使いわけ
第三 一般的確実性と具体的妥当性の調和
第六章 私法の効力
第一 時に関する私法の効力
第二 人に関する私法の効力
第三 場所に関する私法の効力
第四 私法の効力とはどういうことか
第五 私法の規定と私人の意思との関係
第七章 私法の適用と裁判および調停等
第一 私法を適用する形式
第二 裁判所の仕事
第三 調停制度
第四 裁判外紛争処理機関
〔附録〕 私の試験勉強
事項索引
内容説明
読み物風に書かれ、読者は楽しみながら読める。結論を導き出すための論理過程、判断のすじみちが理解できる。身近な具体例により本質的かつ奥の深い議論がやさしく解説される。原著を維持しつつ、最新の情報を盛り込む。民法現代用語化に対応。
目次
第1章 私法の学び方
第2章 私法は何を定める法律か
第3章 私法の基本原理
第4章 私法の法源
第5章 私法の解釈
第6章 私法の効力
第7章 私法の適用と裁判および調停等
附録 私の試験勉強
著者等紹介
我妻栄[ワガツマサカエ]
明治30年米沢市に生まれる。大正9年東京帝国大学卒業、東京大学教授、東京大学名誉教授、法務省特別顧問。昭和48年10月逝去
遠藤浩[エンドウヒロシ]
大正10年米沢市に生まれる。昭和25年東京大学卒業、学習院大学教授を経て、学習院大学名誉教授。平成17年5月逝去
川井健[カワイタケシ]
昭和2年広島市に生まれる。昭和28年東京大学卒業、北海道大学助教授・教授、一橋大学教授・学長を経て、一橋大学名誉教授
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