民法案内〈1〉私法の道しるべ

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  • サイズ B6判/ページ数 238,/高さ 19cm
  • 商品コード 9784326498277
  • NDC分類 324
  • Cコード C3332

出版社内容情報

我妻榮の晩年の円熟した筆になる我妻民法学の総決算ともいうべきものが「民法案内」である。いまだ通説として通用している我妻説であるが、読み物風に書かれた民法案内を通じて、読者は楽しみながら民法を学ぶことができる。同時に、我妻榮がひとつの結論を出すために、どんなに苦労したかという論理的過程を覗き見ることができる。本質的かつ奥の深い議論がとてもやさしく説明されている。必ずや読者は民法の奥深さに引き込まれるであろう。我妻説の真髄を知る格好の書である。今回、最後の弟子にあたる川井健の補訂により最新の情報を盛り込んだ。

関連書:

我妻榮・有泉亨・川井健 著 『民法1 総則・物権法 第二版』
我妻榮・有泉亨・川井健 著 『民法2 債権法 第二版』
我妻榮・有泉亨・遠藤浩・川井健 著 『民法3 親族法・相続法 第二版』
遠藤浩・川井健 編 『民法基本判例集』
我妻榮 著、遠藤浩・良永和隆 補訂 『民法第七版』
(いずれも小社刊)


第一章 私法の学び方
 第一 法律を学ぶには、暗記しないで、理解しなければならない
 第二 講義には必ず出席すること
 第三 教科書や講義案の読み方
 第四 条文の取扱い方について
 第五 参考書について

第二章 私法は何を定める法律か
 第一 生活関係による法律の区別
 第二 身分関係
 第三 財産関係
 第四 労働・経済・消費者・知的財産関係

第三章 私法の基本原理
 第一 基本原理による法律の区別
 第二 私法の基本原理
 第三 身分法における自由伸長の必要
 第四 財産法における自由とその推移
 第五 商法の基本原理
 第六 労働法・経済法の基本原理
 第七 民事財産法の基本原理

第四章 私法の法源
 第一 私法の法源とは何か
 第二 成文の私法
 第三 慣習私法
 第四 判例私法
 第五 条理
 第六 私法の講義の範囲

第五章 私法の解釈
 第一 私法解釈の技術
 第二 類推解釈と反対解釈の使いわけ
 第三 一般的確実性と具体的妥当性の調和

第六章 私法の効力
 第一 時に関する私法の効力
 第二 人に関する私法の効力
 第三 場所に関する私法の効力
 第四 私法の効力とはどういうことか
 第五 私法の規定と私人の意思との関係
 
第七章 私法の適用と裁判および調停等
 第一 私法を適用する形式
 第二 裁判所の仕事
 第三 調停制度
 第四 裁判外紛争処理機関

〔附録〕 私の試験勉強

事項索引

内容説明

読み物風に書かれ、読者は楽しみながら読める。結論を導き出すための論理過程、判断のすじみちが理解できる。身近な具体例により本質的かつ奥の深い議論がやさしく解説される。原著を維持しつつ、最新の情報を盛り込む。民法現代用語化に対応。

目次

第1章 私法の学び方
第2章 私法は何を定める法律か
第3章 私法の基本原理
第4章 私法の法源
第5章 私法の解釈
第6章 私法の効力
第7章 私法の適用と裁判および調停等
附録 私の試験勉強

著者等紹介

我妻栄[ワガツマサカエ]
明治30年米沢市に生まれる。大正9年東京帝国大学卒業、東京大学教授、東京大学名誉教授、法務省特別顧問。昭和48年10月逝去

遠藤浩[エンドウヒロシ]
大正10年米沢市に生まれる。昭和25年東京大学卒業、学習院大学教授を経て、学習院大学名誉教授。平成17年5月逝去

川井健[カワイタケシ]
昭和2年広島市に生まれる。昭和28年東京大学卒業、北海道大学助教授・教授、一橋大学教授・学長を経て、一橋大学名誉教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

えちぜんや よーた

22
「社会人の勉強法」を身につけたい人に、うってつけの本。本書は、約1000条からなる民法を初心者にでも分かるように、 編まれた本です。最初は、法律そのものではなく、 「効率の良い勉強法」が掲載されています。 そのため、「暗記ではない理解の効用」「定義を作ることの効用」 「系統を立てて理解する方法」などが紹介されています。 個人的には、本書を読んでいると、法律の学び方も 経済学の学び方も一緒だなあと感じました。 著者の我妻先生は、昭和初期から30年代に、 教鞭をとられていました。それだけに今も昔も変わらぬ2012/10/07

佐島楓

14
どうすれば理解しやすく民法を学べるか、丁寧に書いてあって元は古い本なのにありがたいなと思う。別に私は法学部の学生ではないのだが、こういう柔らかい先生だったら勉強を頑張っただろう。2012/05/16

LOVE弁慶

4
先生の講義が読めて非常に嬉しい。だけどやはりところどころ難しくて眠くなりました。まだ修行が足りません。2012/09/28

void

0
【★★★☆☆】文意は当然だが行間、特に制度的意義・基本原理(や立法趣旨)を見失わずに「理解する」ことが大切である。また、判例という限界事例だけでなく素朴な具体例は理解を深めるし、毎度六法を引くことはゆめ怠るな。1セメかひと通りこなした後に読むとといいねという本。でもやや堅く無味乾燥なきらいは否めない。国際私法に触れている点と、予測可能性と第三者の安定から類推・拡大解釈を制限する刑法・物権・商法と認めがちな債権との違い、私法上の無効/禁止の意味(→公権力による実現)などは良かったかな。あと我妻勉強法。2013/02/22

nekozuki

0
我妻先生は民法では、大家としてしばしば名前が出てきます。何よりすごいのは、数十年前に書かれたこの本がいまだに現役で読まれていること。法律の世界では、改正が激しく、すぐに内容が変わってしまうことがある中で、「通説=我妻説」とまで言われる我妻先生の問題意識の普遍さには敬服します。 民法の要所を押さえているので、法律を勉強していなくてもわかります。このシリーズ全部そろえたいなあ。2013/02/03

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