出版社内容情報
『ムーミン』の世界にちりばめられた西洋哲学が格闘してきたテーマを拾い出し、哲学が何を問題にしてきたのかを解説する入門書。ムーミンの8つのエピソードから時間論、存在論などのテーマを引き出し、解説する。それを通じ、社会生活の中でどこか凝り固まってしまった一面的な考え方に作用し、普段は見過ごしているものごとの大切な側面を、私たちの目の前に浮かび上がらせる「有効な触媒としての<哲学>」を描き出すのが本書の目的である。哲学者たちと視点を共有する入門書であるとともに、『ム-ミン』という優れたメルヘンの深層に迫る試みで
【もくじ】
まえがき
第Ⅰ章 贋物と本物―ひこう鬼現る―
1 西洋哲学の始まり
2 全能者のさがしもの
3 先入観の洗いだし
第Ⅱ章 理想と現実―アリオンのたて琴―
1 時間をめぐる問題
2 詩作の喜びと苦悩
3 過去を乗り越える
第Ⅲ章 希望と創造―おちてきた星の子―
1 理論と現実の関係
2 流れ星の託す願い
3 伝説が告げる真理
第Ⅳ章 他人と自分―鏡の中のマネマネ―
1 <わたし>とは何か
2 鏡の中にある世界
3 見知らぬ人々の眼
第Ⅴ章 秘密と自信―影なんか怖くない―
1 論理の見えない罠
2 ペテン師の読心術
3 自信のある生き方
第Ⅵ章 儀式と人格―笑いの仮面―
1 仲間のなかの自分
2 真の友情とは何か
3 伝承と戒めの真相
第Ⅶ章 流行と信頼―花占い大事件―
1 日常的な生活世界
2 逆立ちする価値観
3 信じることの役割
第Ⅷ章 運命と行為―赤い月の呪い―
1 常識の転回と哲学
2 共に生きる困難さ
3 メルヘンの神秘性
あとがき
人名索引
内容説明
なんたる、たるか?8つのエピソードが織りなす西洋哲学の旅。ムーミン谷をめぐる思考のメリーゴーランド。
目次
第1章 贋物と本物―ひこう鬼現る
第2章 理想と現実―アリオンのたて琴
第3章 希望と創造―おちてきた星の子
第4章 他人と自分―鏡の中のマネマネ
第5章 秘密と自信―影なんか怖くない
第6章 儀式と人格―笑いの仮面
第7章 流行と信頼―花占い大事件
第8章 運命と行為―赤い月の呪い
著者等紹介
瀬戸一夫[セトカズオ]
1959年生まれ。1990年東京大学大学院理学系研究科科学史・科学基礎論博士課程単位取得退学。現在、成蹊大学法学部教授
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感想・レビュー
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