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内容説明
「死んでなるものか。わしは先に逝った多くの同志の分までも働かにゃならんのじゃ」多くの同志の死や内戦を体験し、維新回天のためには、長州、薩摩、土佐などの雄藩連合の必要性を痛感した慎太郎は、ぶれない信念と圧倒的な行動力で坂本龍馬と共に薩長同盟を成立させる。新しい夜明けはそこまできていた…。異国の蹂躙から日本を守り、近代の扉を開いた傑物の生涯を描く傑作長編小説。
著者等紹介
堀和久[ホリカズヒサ]
1931年福岡県北九州市生まれ。日本大学芸術学部映画学科中退。浅草フランス座の宣伝部員、シナリオライター、映像ディレクター等を経て、昭和52年、歴史小説『享保貢象始末』でオール読物新人賞、平成6年、『長い道程』で中山義秀文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とも
36
★★★☆華もあり活動も派手な龍馬と正反対な性格である中岡慎太郎に焦点をあてた1冊。龍馬の陽に対しどちらかといえば陰な慎太郎は生き方も性格も真反対であり、実直に堅実に時代を見据え駆け抜けた志士なれど、面白いことに結果的に2人の到着点がほぼ同じ所にたどり着き、皮肉にも死までもが同時であることに時代の不思議さを感ぜずにはいられない、彼の魅力を引き立てる良作。2014/04/15
北杜夫そっくりおじさん・寺
2
血生臭い騒動の連発の後、維新に向かって薩長同盟、三条実美と岩倉具視の提携、薩土盟約…と、集結していく様はちょっとしたカタルシス。中岡慎太郎は幕末のキューピッド。2011/09/05
えぬ氏もわるよのぉ
1
途中、展開が遅くて、ちょっとダレた。薩長同盟の話が出てくるのは下巻の半ばを過ぎてから。同盟締結まではもっと複雑ないきさつがあったんじゃないかという気がする。慎太郎に比べると、龍馬の評価は、ちょっと辛口。2019/05/08