内容説明
コンサート・マスターの仕事は、舞台をひきしめる性格俳優。楽員採用試験期間などオーケストラが100倍楽しくなる本。
目次
1 オーケストラの楽器たち
2 オーボエ吹きのドイツ修行
3 オーケストラ・メモランダム
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
大岡 孝之
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2章の「オーボエ吹きのドイツ修行」が抜群に面白い。ジャズ・コンプレックスを持つ「三流」オーボエ吹きがいかに一流のクラシック演奏家に脱皮していったのか、リアルに語られる。その脱皮の瞬間の文章は感動的。”即興”と”楽譜通りの演奏”が決して矛盾するものではないということがよく分かる。こういう音楽体験をここまでリアルに語っている本もなかなかないと思う。貴重。2011/11/13
kue
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おれにとって本筋本道中の本道の芸は、ブルックナーである。オーケストラ、とくにシンフォニー・オーケストラというものは、最終的にはブルックナーを演奏するために存在しており、ブルックナーをきちんと演奏できるかどうかが、ひとつのオーケストラの究極の価値判断であると思っている。2019/10/31