内容説明
現代史・軍事史研究をリードした著者晩年の論文を精選。なかでも、「三光作戦」をテーマとする論文は、今後の「三光作戦」研究の礎石となるものである。ほかに、日本軍の特質を近代史のなかに位置づけてわかりやすく説いた作品、中国共産党軍とたたかう「傭兵」として兵士たちが8・15以後も中国に残留させられた経緯と責任を明らかにした貴重な研究、戦後の自伝的回想などを収めた。
目次
論文(天皇の軍隊の特色―虐殺と性暴力の原因;南京攻略戦の展開;日中戦争と戦後補償 ほか)
回想(ある現代史家の回想;対談 日本の侵略戦争と軍隊、天皇)
追悼(藤原彰さんを偲ぶ会発起人代表あいさつ(荒井信一)
藤原彰氏を悼む(江口圭一)
藤原彰さんの学問について思う(由井正臣) ほか)
著者等紹介
藤原彰[フジワラアキラ]
1922年東京に生まれる。1938年東京府立第六中学校四年中退、陸軍士官学校入学。1941年陸軍士官学校卒業、中国へ派遣。1945年陸軍大尉で復員。1946年東京大学文学部史学科(国史専攻)入学。1949年同卒業。1954年千葉大学文理学部講師(非常勤、1968年まで)。その後、東京都立大学人文学部、東京大学教養学部、東京教育大学文学部などで講師(非常勤)を歴任。1967年一橋大学社会学部助教授。1969年一橋大学社会学部教授。1970年一橋大学社会学部長(~1973年)。1986年一橋大学停年退職。1989年女子栄養大学教授(~1993年)、一橋大学名誉教授。2003年2月26日没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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