内容説明
社会主義体制とは、相対的な後進国における、「帝国主義の侵略」に対処する総力戦の態勢であり、中国の場合、日本の侵略が決定的な転換点になった。まさしく、日本の侵略があとに遺したものだったのである。本書は、中国の現代史を考え直す概説書である。その焦点を、社会主義体制とはなんだったかという問題にあてている。
目次
社会主義体制の理念と実態
伝統中国社会と「国民国家」への志向
国民党と共産党
日本の侵略と中国社会の変化
アメリカとの対立と社会主義体制への移行
「中国式」社会主義(中ソのきしみと大躍進・人民公社;ベトナム戦争と文化大革命)
〓小平の「新思考」と改革開放政策
社会主義体制の歴史的位置