内容説明
“乱世”の時代を生きた人物について率直に述べながら、歴史の中の「観察者」ということの意味を考えたエッセイ。
目次
乱世について
鴨長明(歴史の記録者;和歌所寄人;方丈居住記)
藤原定家(乱世と専門歌人;「新古今」世界の終焉)
法王ボニファティウス―キリスト教界の「皇帝」
モンテーニュ(生い立ち;考える人;理性・運命・自然)
ゴヤ(私の見たもの;それでも私は存在する)
歴史曼陀羅
著者等紹介
堀田善衛[ホッタヨシエ]
1918年生まれ。1939年慶応大学法学部政治学科に進学。1940年文学部仏蘭西文学科に転科。1942年大学を繰上卒業。1948年、戦後最初の小説「波の下」を「個性」に発表。1951年「中央公論・文芸特集」に「広場の孤独」を全編掲載。「文学界」に発表した「漢奸」とともに、昭和26年度下半期の芥川賞を受賞。1956年日本文化人会議より平和文化賞を受賞。1958年NHKラジオドラマ「日本の天」で芸術祭奨励賞を受賞。1959年アジア・アフリカ作家会議日本協議会事務長に就任。1960年NHKラジオドラマ「渦潮」によって芸術祭奨励賞を受賞。1963年文化放送ラジオドラマ「天と結婚」で芸術祭奨励賞を受賞。団伊玖麿の合唱・管弦楽曲『岬の墓』のために作詩、芸術祭賞を受賞。1971年『方丈記私記』で、第二五回毎日出版文化賞を受賞。1977年『ゴヤ』全4巻により、大仏次郎賞を受賞。1979年スペイン政府から賢王アルフォンソ十世十字章を受賞。アジア・アフリカ作家会議に出席、ロータス賞を受賞。1995年朝日賞受賞。『ミシェル 城館の人』全三巻で和辻哲郎文化賞を受賞。1998年日本芸術院賞を受賞。9月5日、脳梗塞で死去
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