文春文庫
パリへ行った妻と娘

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  • サイズ 文庫判/ページ数 318p/高さ 16X11cm
  • 商品コード 9784167269067
  • NDC分類 916

出版社内容情報

ベトナム女房は留学した娘を訪ねたついでに前夫や元恋人のいるパリにマンションを衝動買い。東京で留守番する主人公の複雑な思い

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アキ・ラメーテ@家捨亭半為飯

45
シリーズ3作目。今回、娘のミーユンちゃんがパリのリセへ。下宿先の家族に可愛がられて、そこの家の長男と恋愛関係に……。どこまでも妻と娘に甘い優しい近藤さん……と思いきや、心に抱えた前妻の死と闇の章を読んで、胸がつまった。もしも、近藤さんがシリーズ一作目『サイゴンから来た妻と娘』の後、会社を辞めて作家として暮らしていたら、こんな早過ぎる死は迎えなかったのかと思ったりもする。これは過労死じゃないの……。もっと生きて、もっと作品を残してもらいたかった。2017/02/05

スー

8
ユンがパリに行ってしまうと、奥さんがソワソワしだし、娘が取られると慌てて奥さんもパリへ。そして突然、電報が来て金送れ。何に使うかわからず送るとマンションを購入していた。しかもパリには奥さんの元彼と元旦那がいる。本当によく金が続くと感心します。そして奥さんがちょいちょい元彼と会っている事を許している事にも驚きます。自分にわ無理だな。2017/05/12

ホレイシア

5
パリにマンションを買うために借金したお金、「ソ連が北方領土を返してくれたら返す」っておっしゃったんですよね(泣笑)。幸い?まだだ。2008/01/04

みかん缶詰

2
名著である。最初の出だしから、少し小説のように始まり、読みやすくそして、著者の中にある残りの命の時間を感じさせる切ない話が静かに続いていく。 読んでいると、体調も踏まえて長くないと何処かで悟っていた部分があるのではないかと思う。それが前の妻を思い出しながら、静かにカフェを歩き、その通りを眺めている描写に深く浮かぶ。 戦争の切なさ、ままならぬ世の中をどこか諦観して眺め、死期をどこかで感じながら、娘を心配し命を燃やして原稿を書き、自分の人生を振り返っている話の重さ、深さはどんな小説も叶わぬ凄さがある。2022/02/18

max99

2
親子関係、夫婦関係についてのスタンスが一貫していて素晴らしいと思いました。よくお金が続くなぁ・・・と2011/01/05

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