出版社内容情報
在日朝鮮人三世として、初めて北朝鮮に留学した著者だから書ける衝撃の体験記。"祖国"の恐るべき実態と自由を求める人々を描く
内容説明
1991年4月、在日朝鮮人の若者が希望に胸をふくらませ、初の留学生として“祖国”へと旅立った。しかし、彼がそこで見た現実とは、極端な個人崇拝、経済破綻、帰国者への差別…。だが、絶望的な状況の中でも、反体制秘密集会に集まる人々がいたのだ。長期滞在し、冷静な視点に基づいて書かれた画期的レポート。
目次
第1章 北朝鮮留学・第一号
第2章 「篭の鳥」の平壌生活
第3章 「地上の楽園」は“円”経済圏
第4章 素顔を見せた「恐るべき祖国」
第5章 恐怖と飢餓の共和国
第6章 秘密集会への招待状
第7章 日本で待っていた“除名処分”
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヒロキング
2
市のコミュニティ施設のご自由にお持ちくださいの中から発見!とても読みやすく、当時の様子がよくわかりました。ここまで一般市民とのやりとりが書かれた本は初めてでした。現在は一般人の貧しさが少しでも改善されていることを願います。平壌の地ビール、硫酸入りスーパードライ、気になります。2021/02/21
a
0
ダブルシンクそのものが出てきてオーウェル君もびっくりに違いない2015/02/16
主殿頭
0
主体農法の解説に爆笑。
ねむ
0
約30年前、北朝鮮に一年間留学した著者が現地で見聞きしたことを綴る。本書のハイライトは第六章だろう。2023/06/20
山葵
0
1996年出版。同書は、在日朝鮮人の著者が「初の日本からの留学生」として1991年4月から12月にかけて平壌に留学し、そこで見聞きしたエピソードをまとめたもの。留学とはいっても、現地の研究者と共に研究を行うことは許されず、盗聴器が仕掛けられたホテルの部屋で出張を講義を受ける日々。地方に住む親戚の家を訪ねてはその生活水準に愕然とする。ある時、著者はある人から秘密の「学習会」に誘われる。そこでは国の未来を憂う人々が集まり、情報を交換していた・・・2021/12/01