文春文庫<br> 重い飛行機雲―太平洋戦争日本空軍秘話

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文春文庫
重い飛行機雲―太平洋戦争日本空軍秘話

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  • サイズ 文庫判/ページ数 359p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784167249083
  • NDC分類 210.75
  • Cコード C0131

出版社内容情報

覚醒剤を打たれた夜間戦闘機の搭乗員、味方に撃墜された真珠湾の英雄、敗戦厚木の暑い夏など、戦後五十年を経て衝撃の事実が……

内容説明

覚醒剤を投与され続けた夜間戦闘機のパイロット、味方に撃墜され北溟の海に消えた真珠湾のヒーロー、玉音放送の直前に飛び立ち還らなかった特攻隊員。さらに戦後も永く反乱軍の汚名を着せられた厚木抗戦事件の真相など、戦史の闇に埋もれかけた人々の姿が活き活きと甦る。戦争とは何か?戦うことの意味とは。

目次

四十五年目の真実
さいはて邀撃戦
敵国から凱旋
激突の果てに
特攻隊、海軍にただ一つ
主戦場は夜の沖縄
空と海で特攻2回
新選組隊長の討ち死に
「流星」の名のごとく
最強の防空部隊・302空
302空の最後

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

turutaka

3
流星改、月光、彗星、胸熱な海軍機がわんさか出てくるが、それぞれのエピソードは暗く重たい。やっていることは、そう紛れなもなく戦争なのだ。ただ単にヒコーキをスペックで語る戦後の我々とは当事者意識がまるで違う。 こういう戦史もしっかり読んだ上で、戦争についての批評の軸をもたなくてはならない。 2021/11/14

かば◎

2
おそらくだいぶ前に読んだはずの本の再読(本棚から発掘したので)。大戦中の日本陸海軍航空隊の、基本は特定の(多くはあまり知られていない)部隊に関する、インタビューに基づく短編エピソード集。マッカーサーが厚木に降り立つ写真は有名だが、実は進駐軍は「徹底抗戦の反乱」の中心地に最初の一歩を下ろしたことになる。それぞれについてはなんとなく知っていても、この本を読んで、ようやくそれが結び付いた感じ。2018/04/19

Cinejazz

2
戦記ものを読む度にいつも思うことは、幾百万の犠牲者を出した戦争責任の行方。2017/10/12

zunbe

2
様々な航空隊での様々なエピソードが綴られている。中でも三〇二空のエピソードは、いろいろな意味で興味深かった。玉音放送後も三〇二空が徹底抗戦を求めていた事は知っていたが、実際に何があったのかは、この書籍で初めて知った。なお、この書籍においても「後から行く」と特攻を命じ、多くの命を散らせておきながら、戦後を何の制裁も受ける事なく恩給を受けてのうのうと生き延びた将校を許しがたいと断じている。その上で、真面目に戦い、真面目に戦後処理を行った軍人が裁かれているさまと比較し、公正さを欠くとしている。その通りだと思う。2015/06/20

連雀

2
大戦中の航空史の第一人者である氏の本です。再読ですが、若い頃に読んだ時よりも、史実を追う中に当事者であった若き搭乗員たちの心情が細かに織り込まれていることが理解できる、今の歳になってからの方がはるかに面白いです。2011/05/04

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