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文春新書
「悪所」の民俗誌―色町・芝居町のトポロジー

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  • サイズ 新書判/ページ数 290p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784166604975
  • NDC分類 382.1
  • Cコード C0295

内容説明

都市の盛り場は、遊女や役者など賎視された「制外者」が主役の、呪力が宿る場所だった。なぜ、ひとは「悪所」に惹かれるのか。「遊」「色」「悪」の視座から日本文化の深層をえぐる。

目次

第1章 わが人生の三つの磁場
第2章 「悪所」は「盛り場」の源流
第3章 遊女に潜む霊妙なパワー
第4章 「制外者」と呼ばれた遊女と役者
第5章 特異な都市空間としての「悪所」
第6章 「悪」の美学と「色道」ルネサンス
第7章 文明開化と芸能興行

著者等紹介

沖浦和光[オキウラカズテル]
1927年、大阪生まれ。東京大学文学部卒業。比較文化論、社会思想史専攻。桃山学院大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

とんかつラバー

11
悪所(芝居小屋・傾城屋)を基軸にした都市形成、遊女の遍歴と非常に興味深い内容だった。本来遊女はシャーマニズムの面影を残す神性を秘めた存在だったが、儒教や封建社会の影響で塀に囲まれた場所に追いやられ蔑みの対象となった。悪所の発生の条件に必要な悪・遊・色・賎。為政者にとっては目の上のタンコブであるが滅ぼすわけにもいかない。蔑まれた賎民が「芸」をもって自らの存在を表現をする場であり、民衆は抑圧的な生活からの解放を悪所の中に求めた。今で言えばロックな感じなのか2024/01/17

hikarunoir

8
個人史での思い入れから漂泊民が神秘性を剥がれ、権力に賤視され悪所へ封じられ、下から民に力を与えたが大戦で灰燼に帰すまでの情熱的ダイジェスト。2023/07/24

midnightbluesky

7
著者の青春の思い出とともに、町の風景が描き出される。ちょっとセンチメンタルな感じ。2013/05/11

メイロング

4
タイトル通り色町メインの文章。色町に視点を固定して日本史をたどっていき、最後は空襲ですべて消える様は悲哀を感じる。特に江戸期に色町・芝井町中心に文化が花開いていく様は人々のエネルギーの噴出をみるようで、楽しい。2022/08/06

Hiroki Nishizumi

3
ネタは良さそうなのに読んでみると何か退屈だ。味付けが悪いと言うか面白味が無い。2020/07/29

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