内容説明
学力の低下、学級崩壊、少年犯罪の凶悪化―子どもたちをとりまく状況の悪化は、二十一世紀日本の前途が多難であることを意味する。いま政府がとりくんでいる教育改革は、果して有効なのか。かえって事態を悪くしてはいないか。日本を深く憂える四人が小渕内閣から小泉内閣まで三代の政権の教育政策を検証し、教育基本法の改正を軸に、わが国の教育のあるべき姿を徹底的に論じた。足かけ三年にわたる討論から、日本再興の道筋が明確に浮かび上がってくる。
目次
第1章 国家と教育
第2章 教育基本法を見直す
第3章 徳育としての教育勅語
第4章 迷走する教育改革
第5章 共同体とは何か
第6章 グローバリズムの限界
第7章 国家の再構築をめざして
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゲンofヒナタ
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日本を代表する(?)東大OBのコンサバおじさんたちによる熱い議論をまとめた本。 中曽根さんは「博識だなあ」という印象。政治家らしく、慎重に言葉も選んで発言しているようにも感じた。西部さんは何かもう過激派って感じ(笑)特に終盤の国粋主義っぷりは古き良き日本人の精神を思い出させてくれる・・・という人もいるでしょう。 松井さんは理系っぽい印象で、西部さんと比べるとかなり冷静な人といった感じ。松本さんは・・・影が薄い気がした(笑) 変な右翼本よりはしっかりした事言ってるので、教育に興味のある方は是非。 2011/07/12
ジョシカワ
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2011年度一冊目です。今年こそ、年間100冊達成したいと思います。前置きはさておき・・・一人一人が教育に対する主張があって、それを言い合う形。真面目な学者の方々の論争は、読んでてなかなか面白い。オレの個人的な感想としては、松井孝典さんの意見が好き。「21世紀は文明の時代ではなく、文化の時代になる」って意見は、どっかで聞いたような意見やけど・・・ww西部邁さんの意見はなかなか過激やったけど、国粋主義というか、日本大好き感がオーバーで面白かった。『国家の品格』とかなり似てる部分が多かったな。2011/04/01
RYU
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新しいものの価値判断は、先人の残した知恵や文化にあるという件が印象に残った。2008/12/24