文春新書
こころと体の対話―精神免疫学の世界

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  • サイズ 新書判/ページ数 230p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784166600410
  • NDC分類 493.7
  • Cコード C0247

出版社内容情報

人はなぜストレスから病気になるのか。がんになりやすいC型の性格とは何か?あらゆる俗説を排し、明らかにされる脳と免疫の精妙な対話

内容説明

私たちの生命は、さまざまな意味で、社会、文化、世界、宇宙へとつながり、また下位のレベルでは、臓器、細胞、遺伝子、分子と、すべて連鎖のなかでその営みが進む。こころと体の対話も、こうした多様な全体のなかで営まれているのである。それだけに、この分野には、人の性格やこころの状態を安易に身体の健康に結びつける、一見もっともらしい教義、俗信が入り込みやすい。こうした傾向については、これを厳しく排斥する姿勢を貫いたつもりである。

目次

第1章 医学は「こころ」をどう扱ってきたか―心身相関の医学史と精神免疫学の誕生
第2章 怒りや悲しみはどこで生まれるのか―情動ストレスと脳の科学
第3章 「がん性格」をどう考えるか―病因論としての気質、性格
第4章 こころと体はこうして対話する―脳と免疫系の情報ネットワーク
第5章 癒しのテクネー―臨床医学と精神免疫学

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

B.J.

9
●「夜と霧」 :「一つの未来を、彼自身の未来を信じることができなかった人間は、収容所で滅亡していった。未来を失うとともに彼はそのよりどころを失い、内的に崩壊し、身体的にも心理的にも転落し たのであった」。 :「クリスマスと新年の間に収容所ではいまだかつてなかった程の死亡者が出ているのである。この原因は単に囚人の多数がクリスマスには家に帰されるだろうという、世間で行われる素朴な希望に身を委ねた事実のなかに求められるのである。・・・本文より2020/03/21

monotony

4
合氣道家としては見逃せないタイトルということで読んでみたけど。中身は医学用語だらけの学術書です。細かい話は置いといて注目すべきは、昔から病は氣からと言われていた現象が、精神神経免疫学と名前を変えて現代の臨床医学の現場で研究が始まっており、まだまだ十分ではないが、がんをはじめとした種々の病に対して、心のケアの有無によりその後の経過に差が生じるという結果ではじめている言うこと。最終章にある心の専門医と、身体の専門医が別々に患者と関わるのではなく、主治医として心身のケアをするべきだという著者の主張にも激しく同意2014/02/19

kinonis

2
ガンの告知は患者にどういった影響を与えるのか、身近な人の死は健康にどういう影響を及ぼすか、そういった例を用いて精神免疫学という医学と心理学の融合である精神免疫学を扱った本。歴史はあるがまだまだ発展途上であり、かつ既に飽きられているというが、むしろ今の時代に必要とされているんじゃないかと思った2011/09/26

オランジーナ@

1
新書であるのに学術的な文章で疲れた。2015/09/06

むじな

0
寄生虫から、免疫へ。興味津々。ソーシャルワークとは、社会の免疫機能と見付けたり。フジタ博士の免疫入門から、フクオカ博士のプロ論へ。その国の専門領域の質を決めるのは、専門家の数ではなく、優秀な専門家の数なのですから。[生命倫理の専門家である星野一正氏は、日本の医師達が「告知」という言葉を気にしないで用いていることに疑問を投げかけている。「告知」の法律上の意味は、「ある事実に関する医師を一方的に、相手に知らせる行為」である。「説明」といえば済む。]2017/08/08

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