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悼む人

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  • サイズ B6判/ページ数 450p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163276403
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

★第140回直木賞受賞作。
全国を放浪し、死者を悼む旅を続ける坂築静人。彼を巡り、夫を殺した女、人間不信の雑誌記者、末期癌の母らのドラマが繰り広げられる。 「七年をかけて書いたのは、この世界にいま一番いてほしい人のことです。」──天童荒太

内容説明

聖者なのか、偽善者か?「悼む人」は誰ですか。七年の歳月を費やした著者の最高到達点!善と悪、生と死が交錯する至高の愛の物語。

著者等紹介

天童荒太[テンドウアラタ]
1960年、愛媛県生まれ。86年に『白の家族』で第十三回野性時代新人賞を受賞。93年には『孤独の歌声』が第六回日本推理サスペンス大賞優秀作となる。また、96年には『家族狩り』で第九回山本周五郎賞を受賞。2000年にはベストセラーとなった『永遠の仔』で第五十三回日本推理作家協会賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kaizen@名古屋de朝活読書会

310
直木賞】最初は友人の死の目撃。その後3人が主人公として交代で現れる。死亡現場で悼む人。誰が、何の目的で悼むのか。人の生死をゆっくりと描写する。推理小説のようでもあり、家族小説のようでもある。ガンに関する参考文献を多数記載している。2013/12/20

たー

191
どう評するべきか迷う本。静人の行動は理解できないし(ただの自分勝手としか思えない)、彼に接した人々が皆善人になっていく出来すぎた展開もどうかと…。が、静人の家族たちの温かさは良いなぁと。いろいろ考えさせられる本ではある。2010/05/19

文庫フリーク@灯れ松明の火

185
『お墓に参ること・仏壇に線香を上げること・経を唱え手を合わせることだけでは無く、心の内で、ふとその人のことを思い出すことが供養になる』早逝・やりきれない死を迎えた方も多い私にとって、以前読んだ本の一文にどれだけ救われたことか。田舎ゆえ忌中払いの席に残ることも多々ある。大往生を迎えた方の席は概して明るい。【誰に愛されていましたか。誰を愛していたでしょう。どんなことで人に感謝されたことがあったでしょう】故人の思い出話に花が咲くことが【悼む】ことなのだろう。巻末、巡子に向けられた→続く2010/09/21

おしゃべりメガネ

162
直木賞受賞作品です。とにかく‘重い’です。最初から最後まで、ずっと‘重たかった’です。しかし、読むのがイヤになるということはなく、1文1行、そして1文字が全て意味のあることにように思え、夢中とはちがうある意味、使命感のようなものに支配され、読み進めていきました。かつて、これほどまでに「生」に対して、実直に書き込まれた作品はないのではと。面白い、面白くないとか感動する、しないとかではない、別次元の読書領域になっていると思います。「悼む」ことで救われるのは、果たして誰なのか。永遠のテーマかもしれませんね。2009/02/07

とん大西

134
…是非はあろうが、悼む、ただただ悼む。不慮の事故で亡くなった人を、流浪の果てに殺められた女性を、老いに疲弊した夫婦を、哀しくも愛する人を死に至らしめた人さえも。悼むことで救われる…のだろう。静人の旅をみつめる彼らも救われた。塊のような何かを遺された読み心地、それは悲しいのか癒されたのか。脳裏をよぎるのは子どものことだったり、疎遠になってしまった旧友のことだったり、そして自身のことだったり。『誰を愛し、誰に愛されたか』。…悲しみ、苦さ、憂い、そして喜悦。人生に思いを馳せてしまいます。2022/08/27

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