ハヤカワ文庫
ゴルフ場殺人事件

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  • サイズ 文庫判/ページ数 419p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784151300028
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

フランスに滞在する富豪ルノーが、ゴルフ場で何者かに刺殺された。ポアロが事件を担当することになるが、パリ警察の名刑事ジローも捜査を開始する。ふたりは、知恵比べをしながら調査をしてゆくことになるが、まもなく富豪殺しと同じ凶器で浮浪者が殺害される事件が発生した。はたして、両事件に関連はあるのか。

著者等紹介

クリスティー,アガサ[クリスティー,アガサ][Christie,Agatha]
1890年、保養地として有名なイギリスのデヴォン州トーキーに生まれる。中産階級の家庭に育つが、のちに一家の経済状況は悪化してしまい、やがてお金のかからない読書に熱中するようになる。特にコナン・ドイルのシャーロック・ホームズものを読んでミステリに夢中になる。1914年に24歳でイギリス航空隊のアーチボルド・クリスティーと結婚し、1920年には長篇『スタイルズ荘の怪事件』で作家デビュー。1926年には謎の失踪を遂げる。様々な臆測が飛び交うが、10日後に発見された。1928年にアーチボルドと離婚し、1930年に考古学者のマックス・マローワンに出会い、嵐のようなロマンスののち結婚した。1976年に亡くなるまで、長篇、短篇、戯曲など、その作品群は100以上にのぼる。現在も全世界の読者に愛読されており、その功績をたたえて大英帝国勲章が授与されている

田村隆一[タムラリュウイチ]
1923年生、1943年明治大学文芸科卒、1998年没、詩人、英米文学翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

W-G

401
コレは初読。クリスティの作品の中でも、どちらかというと目立たない地味なものという印象であったが、読んでビックリの面白さ。派手なトリックはなく、ヘイスティングズの失態が笑えないレベルであったり、ジャックの行いに全く共感出来ない点が興を削いだり、他にも色々と難点はある。しかし、クリスティはそれらも承知の上で、自分の描きたいものに忠実であることを優先したのではないかと思えて仕方がない。また、『スタイルズ荘~』に続き、この作品も、後に世に出る、いくつかの傑作の下地となっている点にも注目したい。2021/03/23

Kircheis

122
★★★★☆ ある富豪の殺人事件に巻き込まれたポアロの活躍が描かれる作品。 すぐに恋するヘイスティングスも相変わらず。 今作のヒロイン的存在である、シンデレラは非常に魅力的。レギュラー化しても良かったくらいだ。 またポアロのライバル役のジロー刑事の存在も物語を面白くするスパイスになっていた。 オチにもあっと驚かされたが、やや強引過ぎた感もある。 それでも100年近く経った今でも十分面白いといえる名作だ。2018/10/04

yu

96
Kindleにて読了。ポアロシリーズ。ゴルフ場である必要性を全く感じなかった(笑)。相変わらず、お金持ちがいて、美人がいて、愛憎渦巻くいつもの展開。設定は時代のせいもあるとは思うが、どれもこれも似たり寄ったりなのに、毎回犯人が誰なのかワクワクしながら読めてしまう。2018/05/02

MICK KICHI

90
ヘイスティングズ大尉の立ち回りとポアロとの掛け合いがとても面白い。「灰色の小さな脳」の決め台詞も何回となく、大尉に浴びせかける場面が印象的。名作と言われる他のポアロものの作品群に比べると唖然とするようなトリックや見せ場は無いが、2人の関係上大事な作品であり、殺人事件を扱いつつも、さほど陰惨な影は無く、むしろ明るさを感じ、愛着を覚える。BBCドラマ版も同時に鑑賞したが、ストーリー上は上手にアレンジしながらも、大尉のロマンスの部分が少し華やかさに欠ける。結構肝の部分なのにどうして?の疑問は残る。2018/10/03

NAO

85
物語の見どころは、殺害された本人から依頼を受けてフランスにやってきたポアロ対フランスのジロー刑事の推理合戦と、過去に起こった事件との類似性だ。物証こそがすべてを語ると信じて疑わない堅物のジロー刑事。一方のポアロは、物だけでなく、犯人や目撃者たちの言動を重視し、彼らの心理を推測することから犯人を割り出していく。このポアロとジローの対立は確かに面白いが、少しポアロびいきが過ぎるようだ。ポアロが気づきジロー刑事が見過ごしていた幾つかのことがらも、本職の刑事がそんなことにも気づかないものだろうか、と思ってしまう。2021/03/03

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