NHKブックス<br> 帝国日本と不戦条約―外交官が見た国際法の限界と希望

個数:
電子版価格
¥1,540
  • 電書あり

NHKブックス
帝国日本と不戦条約―外交官が見た国際法の限界と希望

  • ウェブストアに1冊在庫がございます。(2024年04月26日 15時13分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ B6判/ページ数 256p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784140912768
  • NDC分類 329.5
  • Cコード C1321

出版社内容情報

”平和の誓約”は、なぜ戦争を防げなかったのか?

戦間期の1920年代、当事国としてその構築に密接に関わった国際法秩序から、日本はなぜ逸脱し、戦争へ至ったのか。外交官であり、アジア初の国際司法裁判所所長を務めた安達峰一郎の足跡を手がかりに、国際法の観点から「戦争」と不戦条約との関係をいかに説明できるか、当時の関係者がいかに説明しようとしてきたかを問いなおし、「平和構築に腐心した」知られざる近代日本の姿を明らかにする。

内容説明

「世界の法」の潜在力を問う。明治維新後、世界の「一等国」となるべく邁進した日本は、戦間期の1920年代、不戦条約をはじめとする国際法秩序、新たな集団安全保障体制の構築に当事国として深く関わった。だがしかし、紛争解決手段としての戦争を否定したにもかかわらず、なぜ日本は迷走と破局への道を辿ったのだろうか。外交官としてパリ講和会議の委員を務め、国際連盟の発足に携わり、その後アジア初の常設国際司法裁判所所長を務めた安達峰一郎の足跡を手がかりに、「戦争」と不戦条約の関係を国際法の観点からどう説明できるか、また当時の関係者がいかに説明しようとしてきたかを問いなおし、国家自存と平和構築の間で苦闘した、知られざる帝国日本の姿を照らす。

目次

序章 満州事変の勃発と安達峰一郎の苦悩
第1章 「強大なる国」を目指して―近代国際法の受容
第2章 新しい国際法秩序構築に向けて―集団安全保障体制と国際裁判
第3章 戦争違法化運動と日本の対応
第4章 不戦条約はなぜ「戦争」を防げなかったのか
第5章 世界万国の平和を期して―安達峰一郎の遺したもの

著者等紹介

柳原正治[ヤナギハラマサハル]
1952年富山県生まれ。東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了。法学博士。九州大学名誉教授、放送大学特任栄誉教授。専門は国際法、国際法史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

nagoyan

17
優。半分は戦間期に常設国際司法裁判所裁判所長・判事、外交官として活躍した安達峰一郎の足跡。残りの半分は日本が国際連盟、国際裁判、不戦条約の受容に消極的であったという戦後の通説的見解を検証し、必ずしも日本政府の見解が否定的なもので一貫していた訳ではなかったことを説く。しかしながら、満州事変、日華事変に際しては国際法秩序への整合性を主観的ながらも維持しようと努力していた日本は、「大東亜戦争」段階では、戦間期国際法秩序そのものを「乗り超え」ようとするに至る。今日のロシアの戦後国際法秩序蹂躙を考えるにも良い本。2023/02/11

くらうん

6
不戦条約と安達峰一郎をメインに書かれていた本。安達峰一郎という外交官を初めて知ったが、とても清潔な人だったんだと思った。不戦条約、特に自衛権の解釈次第で、なんとでもなるのかーと感じました。2023/08/27

バルジ

5
「近代」へと足を踏み入れ「一等国」への道を駆け上る最中の国際法受容とその蹉跌、激動する現在の国際情勢における国際法の希望等射程の長い議論を展開する良書。近代日本と国際法受容に関しては外交官・裁判官として活躍した安達峰一郎の視点は、帝国日本の発展と国際社会の中の日本の間で揺れ動く同時代の国際人の典型例であった。不戦条約における「自衛権」の扱いは100年近く経った今でも極めてリアリティのある、現在的な論点である。当時の日本は「自衛権」を幅広く解釈する。戦後はその逆であったがどうもバランスの悪さは否めない。2023/04/09

Meistersinger

4
一等国となるため国際法を受け入れてきた日本が不戦条約について欧州の空気を読み違え(日本だけじゃないが)、国家主権の記述という些末事にしか目が向かなかったのだろうなぁ。2023/02/27

がんちゃん

3
安達峰一郎は結局、理想と現実の狭間で苦悩した、いち官僚だったということか。ただし理想を掲げることだけでも官僚としては立派な人だったんだなと思いたい。現実に流され己の保身や目先の利害にだけ目にいくのではなく、日本を一等国にすべく、愚かな戦争に突き進んでいった日本に何かしらの理想を説いたことだけは確かだったのだから。とはいえ、ロシア軍によるウクライナ侵攻という現実を前にしたとき、彼が生きた時代と何も変わっていないということに愕然とする。日本もしかり。嗚呼、世界は何もかわりはしないということなのか。2023/06/24

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/20396793
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。