出版社内容情報
性は本来、生殖のためのものでなかった。遺伝子を交換し、多様性を育む性の不思議に迫る。また、軽薄短小とシンプルな仕組を選び繁栄を築いた昆虫たちの戦略を解き明かす。
内容説明
生命はお互いの遺伝子を交換する“性”の発明によって、新たな個性や多様性をもつことになった。生き物に「愛」という新たな価値感をもたらし、子孫を残すかわりに死を与えた。“性”の本質をさまざまな生き物の中に探る。また、昆虫を誘う花びらには蜜への「道標」が描かれ、ミクロの細胞もいろいろな方法で周りの環境を認識し、情報交換をしている。生命は地球環境との関わりのなかでどのようにコミュニケーションの手段を進化させたのか。
目次
奇跡のシステム“性”(生命にとって「性」とは何か;多様性と個性を生む「性」;異質なものが出会う「性」の進化史;「性」のジャンプ)
昆虫たちの情報戦略(昆虫たちの選んだもう一つの道;闇の中の情報戦;シンプル・イズ・ベスト)