出版社内容情報
現代数学の基礎となる群と環.その初歩を,東京大学理学部数学科で行われている講義「代数学I」のシラバスに基づきつつ,具体例を交えてわかりやすく解説.テーマをしぼり,コンパクトにまとめる新しい教科書シリーズの第1冊目.演習問題も多数.
内容説明
本書は代数学への導入部分をわかりやすく解説することを目的として執筆している。具体的には、基本的な代数系である群と環の理論の初歩を扱う。
目次
第1章 群の理論(群の定義;部分群;いろいろな群の例;剰余類と乗余群 ほか)
第2章 環の理論(環の定義;部分環と直積;多項式環;イデアルと剰余環 ほか)
著者等紹介
桂利行[カツラトシユキ]
1972年東京大学理学部数学科卒業。現在、東京大学大学院数理科学研究科教授。理学博士
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
オザマチ
15
再読。ちょっとだけ演習問題も解いた。ページ数が少なく証明も行間を読む必要があるけれど、定理の下に具体例が色々示されているのは復習ために便利。2020/04/19
オザマチ
13
再読。群に関しては別の本を何冊か読んだこともあって、かなり理解が進んだ。環はまだ難しい。定理の後には例をたくさん示してくれるが図もなく簡素な記述なので、自分で図を書いたり具体的な計算をしないと理解が追い付かない。2023/02/06
オザマチ
10
群論と環論の基礎。定理・定義→それらの例の提示という流れで進んでいく。講義で使う本のためか分量が少ないが、例を元に理解したり、理解できなければ図を書く等ができる人ならば、自習に使う事も容易だと思う。逆に、分量が少ないために定理を探しやすいのも良い。演習問題、解答あり。2018/06/20
まつけん
1
群と環についての基礎をまとめた教科書です。 ひたすら定義 - 定理 - 証明と無駄のない記述です。具体例もありますが、私のようなド素人には理解不能のものが多いです。しかし、この本の行間を埋める作業が楽しいです。こういう簡潔な教科書が私の好みです。次は松坂先生か雪江先生の本を読んで理解を補おうと思います。2020/07/07
rarin
1
コンパクトで、具体例も多く初学者の自分でも理解しやすい本だった。群論読む目的で買ったが、環論も面白いと思った。本も薄いし面白いので数学書にもかかわらずすいすい読めた。2013/05/04