出版社内容情報
現代天文学は新しい観測と理論の発展により宇宙の構造と進化を解明しつつある.本書は宇宙科学の基本的な概念から最先端までわかりやすく解説した教養課程の入門書.文科の学生のために書かれたものであるが,理科の学生の要求にも応え様々な工夫をしている.
内容説明
本書は、宇宙論、恒星の構造と進化、相対論とブラックホームに関してそれぞれを基本的な原理から解説したものである。また、1960年代以後の宇宙における観測的な発展が、現在の天文学の観測や理論の進展の基礎になったという重要性を考えて、観測の背後にある物理的な側面を説明することによって、そうした観測の意義を理解してもらうことをもう1つの目的としている。
目次
1 天体からの情報(可視光線;電波;X線;ニュートリノ;重力波)
2 宇宙論(ニュートン的宇宙論;現代宇宙論の観測事実;宇宙論の理論的モデル;地平線問題と3K黒体輻射)
3 恒星の構造と進化(重力と圧力;エネルギー源;恒星の内部構造;恒星の進化)
4 相対論とブラックホール(重力の強さ;特殊相対論;加速度運動と等価原理;重力理論としての一般相対論;ブラックホール;一般相対論の検証)