歴史学入門

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  • サイズ B6判/ページ数 290p
  • 商品コード 9784130220064
  • NDC分類 201

出版社内容情報

歴史を捉えるためには,史料すなわち素材についての知識と,現代を生きる人間の社会的有用性の意識が結合されなければならない.本書は歴史を主体的に捉えることの意味を,そして史料の選択と解釈はどのようになされるかを語って,歴史科学の扉口に案内する.

内容説明

毎日のように語られ、押しつけられる歴史が、真に歴史であるかどうかを見わける目、聞きわける耳をもたなければ、われわれは、どこへ連れてゆかれるかわからない時代に生きている。そのような見わける目、聞きわける耳は、単に歴史的知識をたくさんもつことによってだけでは、養われえない。歴史を認識するということの、理論的な構造を、しっかりと理解し、それを明確な方法論として歴史的思考の訓練をする必要がある。

目次

1 何のために、何を、どのような学ぶか(日本人はこのように歴史を捉えた;歴史学は何のために〔目的〕、何を〔対象〕、どのように〔方法〕、認識するのか;社会的有用性の意識と歴史の理論;教科書検定から歴史学の本質を考える;核時代に歴史学は何を新たに認識すべきか)
2 史料論(人間の生存のための自然的条件;発言史料では、報告内容の研究と、遺物としての吟味とが並行しなければならない)
3 私の史料研究(史料研究の基礎的な4指針;偽作史料もまた重要な史料である;解釈によって史料の発言内容を拡大する)