虚学から実学へ―18世紀朝鮮知識人 洪大容の北京旅行

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虚学から実学へ―18世紀朝鮮知識人 洪大容の北京旅行

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  • サイズ A5判/ページ数 300,/高さ 22X16cm
  • 商品コード 9784130160131
  • NDC分類 129.1

出版社内容情報

『熱河日記』で著名な朴趾源とともに,朝鮮朝十八世紀の知識人を代表する洪大容の北京旅行記『乙丙燕行録』を比較文化史的視点から読み解き,当時の実学思想家たちの群像を活写する.十八世紀東アジア思想の若々しい息吹を伝える意欲作.

内容説明

本書は18世紀朝鮮の異色の思想家、洪大容(1731―1783)の北京旅行の持つ意味を比較文化史的見地から分析・解明したものです。洪大容は内容のやや異る漢文本とハングル本の2種類の旅行記を残しましたが、著者の金泰俊教授は韓国ではじめてこの原資料が持つ文化史的重要性に着目し、その資料を精密に検討して、18世紀朝鮮知識人の外国体験の意味を説き明かしました。それは「虚学から実学へ」と呼ぶに足る一つの大きな知的視野のひろがりを示唆する旅行体験であまりした。

目次

1 燕行の制度と『乙丙燕行録』
2 洪大容の中国観と北京の印象
3 北京天主堂訪問記―西学への関心〈1〉
4 東アジアの学問の同質性と異質性―清の学者との交友録〈1〉
5 科学的知識の教養化の試み―西学への関心〈2〉
6 書き継がれる旅行記―清の学者との交友録〈2〉
7 いわゆる「第一等人」論争―学者・学問論〈1〉
8 虚子と実翁の出会い及び宇宙論―学者・学問論〈2〉
9 境界人の自己確認―世界から自己へ
10 新しい世界への動き―自己から世界へ
洪大容年譜