内容説明
韓国産の豚肉、買うてくれんか―突然かかってきた一本の電話。それが加倉啓輔と矢島の出会いだった。バッタ屋商売は、どこに宝の山が転がっているか分からない。己の目利き一つで天国を見るか、地獄に堕ちるかが決まるのだ。一か八かで飛びついた豚肉輸入の商売だったが、逆ザヤ商売を重ね、いつ破滅を迎えるかという綱渡りの日々が続く。しかし、養豚業への夢を捨てぬ不思議な魅力を持った矢島に、啓輔は次第に惹かれていく。もはやこれまでと観念したとき、思いもかけぬ逆転劇が待っていた!だが、うまい汁には虫が群がる。利権の臭いを嗅ぎつけたハイエナたちが、啓輔たちに仕掛けた罠とは。