出版社内容情報
軍を解散せよ、さもなくば養父の命はない――ウォルの進撃に恐れをなした改革派は脅迫の手段に出た。苦悩の末、ウォルがリィに託したのは、難攻不落のコーラル城への侵入だった……。
内容説明
緒戦の大勝利にもかかわらずウォルの陣幕は沈んでいた。王冠を棄て軍を解散せよ、さもなくばフェルナン伯爵の命は保証しない―。大義のため養父を見捨てるかペールゼン侯爵の専横に屈するか。苦悩の選択を迫られたウォルは逆転を賭してリィに伯爵救出を託した。難攻不落のコーラル城リィはその最深部を見指すが…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
エンブレムT
69
あぁ・・・そうか。これって『戦記』なんだった。キャラ達の軽妙な掛け合いに魅了され、すっかり楽しいだけの物語を読んでるような気になっておりました。・・・言葉に出来ない想いを抱えたまま、誠実で不器用な生き方しかできなかったフェルナン伯爵。彼の独白には込み上げてくるものがありました。その高潔で石頭な騎士に思いを馳せる人々の姿にも胸がしめつけられました。「大切なものを無理やり奪われた痛みを知らない連中のきれいごとなどに耳を傾ける必要はない」 物語が、今までとは違った色合いをもって、うねるように大きく動き出す巻。2010/11/09
きむこ
39
再読。4巻までのコーラル奪還が一番好き。そしてその4巻の中で一番悲しい巻。今回も涙涙˚‧º(˚ ˃̣̣̥᷄⌓˂̣̣̥᷅ )‧º˚2018/01/01
昼夜
33
家で読んでてよかったとしか言えないや(苦笑)。なんとなく予感がしていたのにやられました。凄い王道っぷりに言葉が匠の相乗効果で感情が揺すぶられる。早く続きが読みたいよ。2010/11/30
きむこ
31
再読。コーラル奪還を目指すウォルとりぃと仲間達。それを阻止しようとするペールゼン一味。ウォルの育ての親を救い出すべく動くりぃ達の場面は何度読んでも涙。読み始めると止まらなくてここまで三冊一気読みです(・_・;2014/06/16
まりもん
30
もう泣いてしまうツボが押されまくったこの巻。 ウォルとフェルナン伯爵との会話が(T T) リィが側で聞いていてくれて良かった。この時を思い出す時に話す相手がいるということは大切な存在になることだろう。 2011/05/19