感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬弐仟縁
3
大津市の中学生の自殺。それに刺激されたかのように群発的に発生しているような印象を受ける自殺。中年もSNEPという無業で自殺する時代になってきた。自殺論はデュルケームの著作だったのは知っていたが、改めて現代的な意義を見出したい。古本市でいただいてきた本著には、書き込みもあり、「自殺が、個人の生まれつきの資質によってではなく、おもに個人の外部にあって個人を支配している原因によってひき起こされている」(136ページ下段)との指摘は、合点がいく。この本を手放した人は、かなり書き込みがあり、図式化が余白にもある。2012/09/30
Jimmy
2
デュルケムの自殺論は学生時代に読んでましたので、ジンメルだけにしましたが、これが難物。何が書いてあるのか?さっぱりだったので、得意の訳が分かりそうな所のみしっかり読んで、後は流し読み。こんなでも積ん読を消化した、と言えるかどうかは少々心が痛みますが、ほんの少々です。しかしオウエン/サン・シモン/フーリエもそうでしたが、巻頭の解説はふむふむで、とても為になってます。2019/04/10
モック
0
前半の社会学の時代背景、社会的分化論と自殺論の要約だけで十分な感じがしてしまった。自殺論は約110年前統計資料などは150年前などになってしまい、時代背景などもその当時だけを取り扱っているのでやはり「古典」の域であると思う。ただ序論で行われた「自殺の定義」についてはとても面白い見解を示している。ここが一番素晴らしいなと感じた。2012/04/23