中公文庫<br> 秘密の国 西蔵遊記

  • ポイントキャンペーン

中公文庫
秘密の国 西蔵遊記

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 383p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784122016835
  • NDC分類 292.29
  • Cコード C1126

内容説明

大正初期、大谷探検隊の一員であった著者による3年間のチベット留学記。文明社会に殆んど知られることのなかったチベット民族の歴史、文化、風俗習慣、遺跡等の広汎な研究、さらにチベットの実状をビビッドに伝える初の見聞録。

目次

第1編 入蔵記(入蔵の動機;入蔵の好機来る;いよいよ入蔵を決行す;ネパール内地の山旅;西蔵国境に近づく;いよいよ西蔵国内に入る;後蔵の都シガツェ府;達頼法王の一行に会す;法王の行宮に於ける3カ月;西蔵の首府拉薩に入る)
第2編 西蔵事情(西蔵地理概説;西蔵の対外関係;拉薩及びその起源;拉薩観察記;ポタラ宮城拝観記;拉薩附近の名所;西蔵の国柄;西蔵政府の組織;西蔵の宗教;西蔵の教育;西蔵の産業;交通の状態;西蔵の軍備;人情風俗;年中行事;拉薩の3年間)
第3編 出蔵記(拉薩を去ってギャンツェに向う;ギャンツェとシガツェ;チュンビ渓を経て西蔵領土を離る;シッキム国内の旅趣)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

クリイロエビチャ

2
大正時代にチベットへ留学した僧侶の話。中国の脅威もまだ押し戻せるレベルで、チベットが最後に幸せだった頃の話ではないだろうか。彼は正規のルート(入蔵こそ密入国だが)で留学したので、正々堂々とチベットのあちこちを見て回っていて、風習や生活、風土など民俗的なことがわかる貴重な見聞録。河口慧海氏の本を私は昔に面白く読んだのだけれど、後日彼の入蔵を手引きしたチベット人は目を刳り貫かれるなどの拷問と刑罰を受けたと書かれていて驚愕した。この後のチベットの状況は現在の通りで、本当に、この仏の国の苦難を思うとやり切れない。2014/11/10

samandabadra

0
多田等観は田中先生の紹介で、ずいぶん前に読んだが 青木文教はこれがはじめて。 多田等観のほうはやたらと、仏教の制度に詳しかったが こちらは風俗をしるのに、勉強になる本でありました。2012/11/27

tokumei17794691

0
・仏式の政教一致の宗教国家の様子がよく分かる。しかも、著者が正規の留学生で堂々と行動できたため、写真をよく撮っている。・大正期の留学記なのに写真が豊富なことに驚かさせる。ただ、例えばチベットの紙幣のように、中には画面が黒いものがあって、何が写っているのかよく分からないものがある。これは残念。・もしチベットが独立のまま近代化に成功したら、今頃どんな国になっていたのだろうか?2021/08/10

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/263098
  • ご注意事項