中公文庫<br> 悪名の旗

中公文庫
悪名の旗

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  • サイズ 文庫判/ページ数 338p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784122014602
  • NDC分類 913.6

内容説明

天下を取るのは徳川家康か、石田三成か―これを機に、悪名を負いながら名門大友家再興を狙う田原紹忍とそれに対抗する黒田如水、去就に迷う諸武将。激烈な〈西の関ケ原〉石垣原合戦に集中した諸武将の野望と志、打算と節義など、戦う人間図絵を描く。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

茶幸才斎

2
石田治部少輔三成と内府徳川家康の激突が不可避となった慶長5年。今や豊後竹田の岡城主、中川修理大夫秀成の寄騎の職にある田原紹忍と宗像掃部助にとっては、徳川方に付くことで、朝鮮役の不始末で改易となった旧主、大友吉統の復権を果たす絶好の機会である。だが、紹忍らの必死の説得工作もむなしく、中川家も、そして当の大友吉統さえも、大坂方に組することを決めてしまう。判断を誤る主に家臣が痛烈な苦言を浴びせる、という歴史小説には珍しいシーンが出てくる。上司が誤っているなら、部下は諌めねばならない。ときに悲痛なる覚悟をもって。2016/12/13

うしうし

1
県図書本を借り読み。ある関心から、大友宗麟の家老格の家臣である「田原紹忍」のことを少し知りたいと思った。検索すると、少数の専門的な論文があるだけで、一般書はなく、論文を読むのは私にはしんどいなと思った。ネットでヒットしたこの本は歴史小説である。小説を読んでしまうと妙な先入観をもってしまうため、できるだけ避けたいと思っているのだが、本書は割と面白く感じた。紹忍は大友家を傾けた佞臣ではなく、ひたすらに大友家再興を目的とする家臣として描かれる。小説発表後、既に四半世紀以上の時間が経過しているが、2015/07/21

タキタカンセイ

0
大友家を没落させた悪役として有名な田原紹忍を主人公にすえた小説。うちのご先祖ともつながりがあったので興味深く読めました。…ただの侫臣ではなく彼には彼の信義と世界観があった…。でも戦のたびに民家に火を放つっていうのはどうかと思う。若い時の内田朝雄とかがやったらはまったのではないか。2020/03/13

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