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中公新書ラクレ
ホームレス人生講座

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  • サイズ 新書判/ページ数 232p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121500700
  • NDC分類 368.2
  • Cコード C1236

内容説明

過酷な状況に置かれているホームレスには、時代の矛盾が凝縮されている。様々な世代のホームレスの個人史を辿ることにより、日本が失ってきたものを浮彫りにした異色のルポルタージュ。

目次

第1章 復興の戦士、歪な新人類たちの憂鬱(元歌手そしてエリートサラリーマン=大野哲男(五九)さんの場合
時代の先端を行った商業デザイナー、上野のゴーギャン(五九)の場合 ほか)
第2章 団塊の世代、エリートたちの誤算(東大大学院出の先生(五四)の場合
エリートホームレス(五三)の場合 ほか)
第3章 あらかじめ失われた世代、モラトリアムと新人類(路上の哲学者(四六)の場合
新人類世代、プチ野宿青年(三八)の場合 ほか)
第4章 エネルギー過剰な人々(元女子プロレスラー(四六)の場合
元ヤクザ兼ホスト、ホームレス村長(四六)の場合)
第5章 無縁地獄の世界(戦後、無縁の潮流;酒鬼薔薇聖斗に見る無縁ゆえの犯罪 ほか)

著者等紹介

風樹茂[カザキシゲル]
1956年、北海道に生まれる。東京外国語大学スペイン語学科卒業。メキシコ留学後、中南米の専門商社、美術商、サッカー通訳などを経て、南米アマゾンの奥地で2年間ODAプロジェクトの鉄道建設に従事。世界放浪後、日本国際フォーラム、CRC総研などで、首相向け政策提言、ODA援助、NGOプロジェクトに関わる。これまでに世界30カ国を踏査した経験をもつ。リストラ退職後、作家に転身
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kinkin

26
図書館本2002年出版。日本の自殺者は毎年3万人を超えるという。1日に85人、17分に1人。南米コロンビアでは内線が続いていてそこでの死者が約6千人という。日本という国は決して幸福で平和な国ではないこと。会社をリストラされた著者は八人のホームレスと交流し、自殺=無縁社会という構造、若者たちのこれからはどんどん無縁社会の渦に巻き込まれ富裕か貧乏かどちらか一方に振り分けられること。結果的にその人達がホームレスや自殺という道に歩まざるしかないということを突きつけられた気がする。 当時の八人はあれからどうなったの2014/09/19

バカ殿。

5
一流企業の部長や東大大学院出の先生もちょっとしたことで、あたかも道でちょっとつまづいたくらいのイメージで、ホームレスにまで転落してしまうのか、思わずため息がでる。つながりを持てない人には飢えや死が待っているが、ここに出てくる人は頼もしいく生きている。私もいつこのような境遇になってもおかしくなく、いつでも野宿が開始できるよう押入れに寝袋を大事に保管している。図書館本。2016/02/11

おらひらお

4
2002年初版。地縁・血縁を大切にしないといけないことは、誰もが知っていますが、それらに縛られるとかなり面倒であることもみな知っている。ただ、一度、切れてしまうとなかなか元に戻せないことを本書では指摘しています。2020/09/21

takao

2
ふむ2024/04/13

にゃおまる

2
確かに帰りたくても帰れない状況を作り出しているのは、今の日本の構造かもしれないと納得した。 縁が無ければ、実家にも帰れない。 近所付き合いがなく、家がマンションであれば、疎遠になればなるほど帰りづらい。昔の日本家屋であれば、ひょこっと顔もだしやすい。お節介も沢山いた。あと、戦争に負けてからの、自虐感はかなり大きいと思う。自分の為だけでは生きていくのは無理がある。家族のため、誰かのため、地域のため、国のために生きてこそ強くなれるし、アイデンティティーが生まれる。 これから、日本変われるか…。2015/06/05

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