中公新書<br> ロシア国籍日本人の記録―シベリア抑留からソ連邦崩壊後まで

中公新書
ロシア国籍日本人の記録―シベリア抑留からソ連邦崩壊後まで

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  • サイズ 新書判/ページ数 221p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121011732
  • NDC分類 916
  • Cコード C1227

内容説明

昭和二十年三月、旧制七高在学中に召集を受け、旧満洲の重砲部隊に入隊するが同年八月敗戦、九月侵攻するソ連軍に投降。ソ連軍捕虜としてハバロフスク地方の収容所に送られ鉄道建設作業に従事した。弱冠二十歳過ぎの日本人青年が苦悩と苦悶のすえソ連残留を決意。以後ハバロフスク、モスクワで有為転変の人生を懸命に生きる。のちソ連邦国籍を取得し、一市民として暮らす著者がシベリア抑留からソ連邦崩壊までを綴る半生の記録。

目次

第1章 ソ連軍の満洲侵攻
第2章 シベリア抑留生活
第3章 ソ連生活第一歩
第4章 ソ連邦の“雪解け”
第5章 フルシチョフ時代終る
第6章 ブレジネフの停滞時代
第7章 第二の雪解け、ペレストロイカ
第8章 ペレストロイカの終焉―ソ連邦消滅

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おらひらお

6
1994年初版。シベリア抑留を契機にソ連に国籍を得て、その後、ソ連邦崩壊までを同時代的に振り返るもの。なかなか書けないことも多いと思いますが、わりと著者の身近で起きた出来事を回顧的に述べた箇所が多いような。書きにくいでしょうが、シベリア抑留の箇所にもう少しページを割いてもよかったような気もします。2019/12/25

OjohmbonX

5
戦後、シベリア抑留で強制労働させられた著者が、そのままソ連にスカウトされてロシア国籍を取得してソ連で生活するという自伝で、月並みだけど本当に人生ってどこでどうなるかわかんないなと思う。自分の母方の祖父もシベリア抑留の経験者で、ただ小学生の時に亡くなって具体的な話も聞いたことがなかった。57万人が抑留され過酷な労働で5万人以上が死亡したと事実だけは知っていても、具体的な体験談を読むのは初めてだった。スターリンやフルシチョフなど国家指導者に対する当時の国民の空気感とかも実体験だから面白い。2019/07/09

Ted

4
'94年2月刊。○シベリア抑留中にスカウトされ、ソ連に留まり現地妻を娶って定住した元学徒兵の手記。「ロシアの声」の日本語課で有名なレーヴィン課長の名前もちょっとだけ出てくる。2015/01/17

kuroko0803

2
ソ連の捕虜になったときの話しより、その後の話しがメインであった。写真もあり、まるで青春小説のようであった。ソ連時代は日本人差別があり、ソ連国籍でないと結婚できなかったり、日本にも中々帰れなかったり。重い内容なはずなのに、とても前向きで明るいし、勉強や好奇心があり、ソ連での暮らしを楽しんでいる描写が多かった。本人の主観もあるが、その時代そこにいた人の感覚や空気がとてもリアルでよかった。ソ連はドラマチックだ。2017/04/15

けいちか

2
作者を実際に知っていたので、再読してみた。2006/03/25

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