中公新書<br> 脳の探求者ラモニ・カハール―スペインの輝ける星

  • ポイントキャンペーン

中公新書
脳の探求者ラモニ・カハール―スペインの輝ける星

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 217p/高さ 18X11cm
  • 商品コード 9784121010278
  • NDC分類 289
  • Cコード C1247

内容説明

床屋外科医の息子として1852年に、スペインはピレネー山脈の麓の寒村に生れ、悪戯の限りを尽して成長した少年が長じて医学を志し、顕微鏡に出会って夢中になる。そして脳という当時まだ斧知らぬジャングルにわけ入って、さまざまの場所の細胞の構造を明らかにし、今日の神経科学の基礎である「ニューロン説」を提唱したラモニ・カハールの生涯を、彼を導きの光として脳解剖学の道を歩んできた著者によって初めて紹介する。

目次

序章 スペインの星ラモニ・カハール
第1章 手に負えぬ悪童
第2章 突然の改心―医学を目指して
第3章 軍医としてキューバへ
第4章 解剖学者として再出発
第5章 ヴァレンシア大学教授として―コレラの研究とゴルジ法との出会い
第6章 バルセロナ大学教授として―相次ぐ新発見とニューロン説の提唱
第7章 マドリッド大学教授として―飽くなき研究
第8章 アメリカ合衆国訪問
第9章 数々の栄誉、そしてノーベル賞
第10章 燃えさかる研究欲―神経の変性と再生、神経グリア細胞の研究
第11章 晩年
終章 カハール研究所を訪れて
ラモニ・カハール略年譜

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まろにしも

6
★★★▲ カハールは、少年時代はいたずらばかりしていて勉強もせず、父親に見放されて靴屋職人に奉公に出されるが、16歳で生物学や化学に興味を持ち、顕微鏡を得たのを機に医学の世界へとのめり込む。キューバでの軍医としての挫折経験や結核に犯されて人生に絶望したり、教授の選考試験に何度も落選するが、母国スペインから一歩も出ずに独学で研究を重ねて、今日の神経科学の基礎とされる「ニューロン説」を唱えてノーベル賞を受賞する。自叙伝としては面白かったが専門用語が多くてカハールの研究業績については、殆どよく分からなかった。2015/05/30

ミニすけ

0
前半の悪童ぶりは、彼の「脳科学者 ラモン・イ・カハル自伝」に詳しい。スペイン語は、学問の世界では後れを取っており、日本語と同様に特殊言語と変わりがない。フランス語が堪能だったことが、ノーベル賞に輝いた遠因かもしれない。人生後半も、研究意欲は衰えることなく、多くの論文を発表する傍ら、教育制度の改善にも力を注いでいる。実のところ、ニューロン説の説明も、十分に理解できなかったし、それに対抗する網状説(現在では否定されている)は、何なのかわからなかった。やや眠気を誘う本。がんばって読んだ。2016/07/30

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/107245
  • ご注意事項