山の上の家事学校

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山の上の家事学校

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  • サイズ 46判/ページ数 232p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784120057649
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

離婚して一年。荒んだ生活を送っていた幸彦は、ある「学校」を紹介される。そこには様々な事情を抱える生徒たちが通っていた――。

内容説明

離婚して一年。荒んだ生活を送っていた幸彦は一念発起し、山の上にある「学校」に通い始める。そこには様々な事情を抱える生徒たちが通っていた―。忙しすぎて“生活”が後回しになっている、大人たちへの応援歌!

著者等紹介

近藤史恵[コンドウフミエ]
1969年大阪府生まれ。1993年『凍える島』で鮎川哲也賞を受賞し、作家デビュー。2008年『サクリファイス』で大薮春彦賞を受賞、本屋大賞2位に選ばれる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

いつでも母さん

190
家事を手伝うとか育児を手伝うって言葉を、違和感ありありで聞いてきた私としては近藤作家に天晴れと思う。まぁ言うほど完璧にこなしてきた私では無いのはこの際置いといて・・(汗)「愛してるから」この裏側にある犠牲と忍耐。妻だから、母だからはまた別の話だよね。男性には耳の痛い作品かも、いや、女性にだって耳は痛い箇所は有った。聞くことの大事さはこの齢になっても痛感している(笑)着地点がホッとして、この関係が続くことを願って本を閉じたが、みんな難なく学んだことを身につけたのね?ってちょっと気になった次第。2024/04/10

のぶ

131
読みながら大いに身につまされた一冊だった。本作の主人公は政治部所属の新聞記者、仲上幸彦。仕事にかまけて家をおろそかにし、妻と娘に出ていかれてしまった。ゴミ屋敷の中で暮らすが、妹にすすめられて家事学校へ通い、そこに通う人々のいろいろなドラマに触れながら成長していく。その家事学校で幸彦が学んだことは、料理の作り方や家事の仕方以上に、自らを変えることだった。自分も一般的な家庭を持っているが、家事は妻にまかせきりで、ほとんど何もしていない。読んで家事の大変さを感じさせられた作品だった。そんな方にはお勧め。2024/04/09

あすなろ

124
結びはあまり印象的ではないが、世の旦那諸君に漏れない僕には考えさせられる内容の作品であった。僕もそうだが、家事につき言われた事をやればイイだけで、後は⚫︎⚫︎がなんとかすると旦那諸君は思ってはいないか。僕にはグサグサ来るセンテンスが多めである。では、多数ある家事の仕事内容や最後迄を完遂出来るか。働いている事は家庭においてマウント取れる程の事であるのか等々考えさせられた。内容とはチト違うが、今の生活を当たり前だと取ってはいけなく、脆く儚げなな物であるという意識は常に持ち感謝は言葉にしているつもりであるが…。2024/05/26

シナモン

118
『家事とは、やらなければ生活の質が下がったり、健康状態や社会生活に少しずつ問題が出たりするのに、賃金が発生しない仕事』男だとか女だとか関係ない。自分で自分の面倒をみる。誰かのため、じゃなくて自分のためと思うと家事に対する思いも違ってくるんじゃないのかな、と思いました。 2024/04/20

hirokun

113
★4 家事とは生きていく上で、しないと生活の質が下がり、健康、社会生活に悪影響をもたらす。私たちの学生時代は、男子は技術家庭が必須で、女子とは授業内容が区別されていた時代。当然、社会風潮の中でも家事を軽視したような意識が強かったように思う。この作品の中では、単に家事の技術だけではなく、生活と仕事の棲み分け、バランスの再見直しについても問題提起をしている深い作品であると感じた。分かり易い文章と例示を使いながらこのようなテーマを内在した作品を創作する近藤史恵さんは素晴らしいと思う。2024/04/08

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