内容説明
十八歳で高松宮に嫁いだ喜久子妃殿下が、初めて語る、大正・昭和・平成三代にわたるとっておきの秘話の数かず。
目次
談話集(緑蔭放談 徳川慶喜の孫に生まれて;対談 『高松宮日記』あの日あの時;談話 思い出の秩父宮さま;鼎談 思い出の高松宮さま)
偲ぶ草―私の備忘録(昭和天皇の御渡欧秘話;昭和天皇の御還暦奉祝会;皇后陛下の御還暦奉祝会 ほか)
ヨーロッパに使して(イギリス皇室の思い出;スペイン宮廷の思い出)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やじ
23
戦争に負け、国民と皇室も分断されたのか…この様なお方がおられた事を知りませんでした。徳川慶喜、皇室の血筋をひくお姫様。天皇陛下の御名代で歴訪された欧州の歓迎ぶりやお気持ちなど、内側からのお言葉を読んだの初めてです。天皇の料理番の秋山さんが出てきた!敗戦の日の事、戦後高松宮邸にやってきた進駐軍の高官や東京裁判の検事の事、食事の席上キーナン検事が天皇の戦争責任について心情を吐露した話、また殿下が硫黄島をご訪問された時のお話など、各紙に載せた対談、エッセイ、写真などをまとめた貴重な本です。ご紹介感謝します。2015/12/02
北本 亜嵐
18
フォロワーさんの薦めで読んだ本。高松宮両殿下についてほとんど知らなかったけれど、文章を読むと気取りのないお人柄や皇族の方々について知ることが出来、妃殿下のお声が聞こえるかのような温かさを感じつつ読了。先日、秩父の「宝登山神社」へ参拝した時、境内に高松宮殿下のお兄様である秩父宮殿下と同妃殿下のお手植えを見つけた。殿下が「秩父神社」に合祀されているのと関係があるのだろうか?調べてみたい。2015/11/27
あまね
17
昭和天皇陛下の弟君・高松宮殿下の奥様、そして徳川慶喜侯のお孫様の喜久子妃殿下のエッセイ。天真爛漫で可愛らしいお人柄なのだろうと推察されるところが随所にありました。戦前、戦中、戦後の皇室の生活が描かれ勉強になるとともに、皇室ではあっても家族を思い合うお心は変わらないのだなぁと思いました。何より美しい日本語に学びが多かったです。2020/07/09
ぷれば
9
大正天皇第三皇子・高松宮殿下。徳川慶喜公の孫にあたり、18で嫁がれた高松宮妃喜久子さまのエッセイ、対談などがまとめられた書。菊=ご皇室、葵=徳川家であり、大正から昭和、平成と、高松宮殿下をはじめ、貞明皇后さま、秩父宮両殿下を中心に思い出が語られている。喜久子妃殿下のお言葉に国の歴史そのものの重みと、培われた伝統文化に深く感じいる。一読を心からオススメしたい。2015/11/19
和草(にこぐさ)
6
高松宮妃喜久子様の鼎談、エッセイ。お妃様としてのご苦労が綴られて、訪欧の際の写真が時代を感じ改めこの時代に海外に行く大変さを思い知らされた。2017/01/31