内容説明
絵の値段でたどる日本美術裏面史。たった一枚の絵になぜ数億円もの値がつくのか…。古今の名画の芸術的価値と価格の微妙で複雑な関係を膨大な資料を基に解き明かした美術愛好家待望の書。
目次
第1部 中世・桃山期の巨匠たち
第2部 江戸期の群像
第3部 近代の日本画家
第4部 近代の油彩画家
第5部 栄光と悲惨―画家の評価はどのようにして決まるか
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴァン
8
美術の教科書に出てくる著名な幾多の画家の作品が、そのときどきで幾らの値がついていたのかを資料によって明らかにし、絵画の価値を、ひとつの指標としての値段からたどっていくユニークな美術書である。没後、美術館に億単位での取引で納められた画家であっても、さかのぼれば低評価の時代があったことなど、歴史の残酷性を感じる。2019/05/13
emiko
1
美術品の値段にまつわるいろいろなエピソード。時代によって毀誉褒貶があったり、高価ゆえにバラバラにされたり…。淡々と値段を並べられると思わずExcelでグラフにしたくなる。ご丁寧に貨幣価値・物価指数が参考資料としてついている。2015/03/07