内容説明
古今東西のさまざまな文化圏の生命観を紹介しつつ、尊厳死や臓器移植、人工受精、遺伝子治療など、現代日本人が直面している問題を、幅広い視野から考える。
目次
1 人の誕生と生育
2 病いと癒し
3 死と再生
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かりんとー
6
(戸田書店)病気も文化人類学のテーマになるんだなあ。2022/02/17
てぬてぬ
3
医学は科学であるが、医療は患者個人では完結しない。死生観や価値体系として患者をとりまく社会に影響を与え、またそういった人々の考えによって形づくられる。病も癒しも、単純に生命現象の枠内で考えてはだめだよというのは賛同するけれど、古今東西たくさんの例を引いてきて、最終的に筆者が何を言いたかったのかはよくわからなかった。多様性を知り自文化を相対化することが目的ならそれは果たされているけれど……むしろこれは人類学そのものに対する疑問なのかもしれない2019/02/06
ぴーまん
3
せっかくいろいろな話題があるのに、論点だけ提示して終わる感じがどうしても否めない。西洋医学の特殊性(成立の過程とか)をとりあえず無視して、アーユルヴェーダや中医学といった医療体系と並列させて語る姿勢は一理あると思う反面、いささか乱暴なんじゃないかとも思った。2018/06/29
おさと
1
人類学ってこうだったなあ…と、懐かしく。2020/07/26
せ
1
日本社会が医療化する前と後とでは、日本人の生命感が全く違っているというのには驚いた。昔の日本人は、肉体は死んだとしても魂は死なずに、家族内で生まれ変わり続けると、考えていた様である。2015/07/20