内容説明
赤穂義士四十七人の中に、十指に余る俳句作者がいる。大高源五であり、富森助右衛門であり、萱野三平である。そして、あの四十七人目の義士である寺坂吉右衛門も、俳句に夢中になっていたようである。彼等は、義士一件の前から、れっきとした俳人であった。彼等を指導したのは、江戸俳壇の重鎮である其角であり、沾徳であり、貞佐であった。本書は、赤穂事件に目配りしつつ、俳人としての彼等の動向を追い掛けてみた。
目次
第1章 煤竹売りの俳人大高源五
第2章 義士俳人素描
第3章 子葉著『丁丑紀行』味読
第4章 子葉編『二つの竹』一件
第5章 蕪村と義士俳人一件・儀簡の発端
第6章 義士一件を伝える其角の儀簡
第7章 沾徳撰『橋南』禁書夢譚