内容説明
１世紀にわたる日本語新聞の消長。日本人のいるところ、いつでもどこでも作られる。全米に広がった日本語新聞の効用。
目次
序章 日本人にとっての日本町・日本語新聞
第１章 サンフランシスコに『東雲雑誌』誕生
第２章 オークランド『新日本』発禁顛末
第３章 桑港愛国同盟、続々と新聞発行
第４章 民権派、口入れ稼業へ変身
第５章 「出稼ぎ労働者」大挙到着
第６章 全米各地に日本語新聞広がる
第７章 「排日移民法」が進めた日本人定着
第８章 全収容所にガリ版新聞
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
印度 洋一郎
4
明治初頭、アメリカにいた日本人達が発行した日本語新聞に始まる、約100年の在米日本語紙の歴史を辿る。最初の中心地はサンフランシスコで、元々は日本で弾圧された自由民権運動家の若者達が海外から日本の民主化を訴える言論媒体だった。しかし、在米邦人の増加と共に、生活情報やビジネス方面の記事の需要も増え、いつしか普通の新聞になっていく。しかし、途中で発行人同士の人間関係のもつれによる買収や廃刊騒ぎ、米世論の排日化、そして日米開戦と日系人の強制収用へと時代は移っていく。収容所の中で作られた、日本語新聞には複雑な思いも2014/09/03
