内容説明
抗日独立運動に身を捧げた男を父に、日中米ソ等各国の思惑に翻弄され続けた朝鮮半島で生を享けた我が運命は、生まれながらに波乱ぶくみだった。南北に分断された38度線を越えて“北”へ、さらにソ連へ亡命し、運命の好転を図ったが…。“鉄のカーテン”の内側で科学者として過し、四十二年ぶりに故地ソウルへ帰った激動の半生を自ら率直に綴る。
目次
序章 四十二年ぶりの帰国
1章 独立志士の末っ子として
2章 夢みる中学時代
3章 理想社会へ
4章 “天才少年”としての特典
5章 ソ連留学の頃
6章 “北”の生活記
7章 決死の脱出―亡命生活
8章 本格的な研究活動
9章 ソ連の生活断面
10章 望郷の夢
11章 故国への途