内容説明
悪意のない、ほんの不注意から起ってしまった事件。しかも自分が手を下したわけでもなんでもない不可抗力的事故…。きっかけはそんな曖昧な出来事だった。しかしその残り火は、東京周縁部の町や村を炎でおおい尽くしていった。あたかもかつての田園地帯が近代に復讐するかのように…。社会心理の、微妙な、しかし本質的な変化を捉える名手・本岡類が放つ、新感覚ミステリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
久岡 弘佳
2
新人弁護士が地元で開業して、初めて依頼を受けた事件。 有罪である1件は認めたが、別件では強く否認しているというが、果たして、、、。 解明を進める中で、プライベートではお見合いをし、調査の中で若手の女性新聞記者と出会い、、、。 北関東での現場検証を紐解くうちに、次々と新しい事実が出てきて、、、と、読みやすい文章と叙述で、親しみやすい。 長編を読むのは久しぶりだが、後半は目が疲れてくるのを振り切って、一気に読み終えた。 事件ものの大ファンであることを自認する私としては、大いに満足した。2018/04/09
yocco@
1
初読み作家。主人公の弁護士も普通でキャラを目立たせるのではなく淡々とストーリーが流れるのは嫌いじゃない。最近はシリーズ物でこんな人いる⁉︎という人が主人公になりがちだけど内容でストーリーを引っ張るのは好感が持てた。でもラスト、これで終わり？という感じ。2015/08/21
