安部公房レトリック事典

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安部公房レトリック事典

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  • サイズ B6判/ページ数 488p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103991014
  • NDC分類 917
  • Cコード C0091

内容説明

乾いたユーモア、饒舌なアイロニー、意表をつく逆説20世紀を疾走したアヴァンギャルドの画期的アフォリズム集。

目次

1 安部公房レトリック事典
2 安部公房年譜
3 安部公房文学参考文献

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Jun_T(旧:Shima)

23
安部公房作品の中から決まったキーワードごとに文章を抜書きしている。彼の文章表現をまとめて味わえる、まさにいいとこ取り。こうして各作品を横並びで読むことで改めて発見するのは、実に映像的な文章を多く用いていることに気が付く。理屈っぽいと評される事が多い安部公房だが、情緒豊かでユーモアに溢れている。年譜も付いており彼の人となりがわかり、これもまた読み応え有り。ファン視点の編集なので、私にはそれが嬉しかった。2011/08/05

10
安部公房の著作やインタビューの中から語彙表現を抜粋。こうした辞典形式で読むと、小説の文脈の中で読むのとはまた違った新しい発見がある。彼の文体には憂鬱な湿っぽさがなく、それはどこまでも乾いていて客観的である。彼は人生の中で絶望的な危機を何度か体験しているが、そうした状況でも危険な憂鬱に陥らないようにするにはどうしたらよいのだろうか。教えてもらいたいものだ。2019/12/14

trash

5
ひびだらけの低い声/若葉にたわむれる太陽の指のように屈託のない声で/独り言でもおかしくないくらいの、低い声/やがて油臭い女が入ってきて、風邪をひいたネコみたいな声でさわぎはじめる/喉の太い鳥のような声/風に吹き散らされ、携帯用ラジオのように、幅のない声/卵を殻ごとほおばったような、含み声/糊を塗りこんだような濁った声/(「声」の項目より)ありきたりの表現を決してしようとしなかった作家の記録。”一回だけの表現があるはずだから、それを一生懸命になって探す”と語った通りの作家人生が見えて楽しい。2011/06/05

Q65

0
短いスカートの下に、融けたガラスを一気に引き出したような脚

ヤマニシ

0
「安部公房のきわめて即物的、生理的な比喩に強い関心を抱きはじめたのは、安部さんの四冊目の作品集『R62号の発明』が刊行された昭和三一年頃のことである。」(「あとがき」p486)2023/07/12

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