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内容説明
高度24000フィートの迷宮。ニュージャーナリズムの傑作。
目次
1 真夏のダッチロール
2 32分間の真実
3 ビジネス・シャトルの影
4 遺体
5 命の値段
6 巨大システムの遺言
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちゃんみー
54
あれからもう30年余りの時が経とうとしている。なぜだが今更ながら、この本を手にとって読んでみた。多分『沈まぬ太陽』を読んだ影響によるものかもしれない。私はこの本を読んで、ただ単に亡くなってしまった人達だけの問題ではなく、多くの人に影響を与えてしまった航空機事故の壮絶さを改めて痛感した。日航社員の対応についても親方日の丸の感が否めなかった。そして搭乗してた人の殴り書きの遺書が、会社や同僚にではなく、家族にあてた愛と惜別の言葉だった、というのには父親となり夫となった今、とてもわかる気がするのです。2014/01/29
みゆき・K
22
「ドーン」から1分52秒後、「ハイドロ全部だめ(機長)」ただの金属の空洞と化した123便。生存者の落合由美さんの話では、慌てふためき怯えていたのは、社会の最先端にいる一流企業のビジネスマンたち。女性の方が気丈で落ち着いていたという。そんな中で冷静に落合さんのサポートをしたK氏の存在が際立つ。人間は生死の境目にいる時、その人の本質や品位が表れるのかもしれない。親方日の丸体質の日航に憤り、命を奪われた犠牲者、人生を狂わされた遺族と生存者に思いを馳せながら読了。現代社会の様々な不条理に気付かされる。2022/07/07
鐵太郎
19
1985年8月12日、羽田空港を飛び立った大阪行き日航123便、ボーイング747SR型JA8119号機は、飛び立った直後に事故を起こし、迷走の末、群馬県上野村の御巣鷹山に激突します。乗員乗客合わせて524名中生存者は4名。この重大で悲惨な航空事故を、発生からわずか一年後にまとめたものがこの本。ひとつひとつの掘り下げに甘いところはあるが、これだけ多彩な視野で描き出したのはすごいね。30数年ぶりに読み直したけれど、あのとき読んでどう思ったんだろう。この本の反響はどうだったのだろうか。2019/04/28
さなごん
19
保証の話がきつい。そうだよね、みんなそんな目で見るよね。機械の話は斜め読みで読み飛ばしてしまった。2015/08/26
勝浩1958
16
520名の犠牲者を出した日航123便の航空機事故は間違いなく人災と言えるだろう。後部圧力隔壁のボーイング社の修理が杜撰だったことに加え、日航側でも正しい修理が行われたと思い込んでいた。さらに運輸省も最新の検査を行った形跡はなかった。本当に悲しい事故でした。犠牲者のなかに坂本九さんがいらっしゃいました。あの歌声をいまでもyou tubeで聴いています。あらためて、亡くなられた方のご冥福をお祈り申し上げます。2017/07/02