新潮文庫<br> 私はシンドラーのリストに載った

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新潮文庫
私はシンドラーのリストに載った

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  • サイズ 文庫判/ページ数 728p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784102496015
  • NDC分類 936
  • Cコード C0198

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

キクチカ いいわけなんぞ、ござんせん

22
シンドラーのリストで命を救われた人々と、その後どの様に生きてきたかについての証言集。作者はアメリカのジャーナリストなので、主にアメリカへ渡ってきた人々である。ドイツ軍は最初からユダヤ人を殺しまくっていた訳ではなく、正しい秩序を広めようとか、ポーランドを守る為に来たぞみたいなところから始まって、皆が油断しているうちに、すべての物を勝手に持っていかれて、道で野犬狩りの様に捕まえられては強制労働や、処刑された、と言う。シンドラー以外にも助けてくれた人はいて、生き延びたのはそれらの善き人のおかげとも。2018/07/25

makimakimasa

12
ドイツの全てを憎むという生存者とその娘もいれば、憎しみは人間を滅ぼすと言い聞かせてきた人もいる。移民先のアメリカで、欲しいのは金でなく仕事ですと泣いた男が、その後シンドラーへの生活費援助を主導したが、当の本人の思いは如何に。周囲の幼さに付いていけなかった高校生、別の人生を創る為に英語しか話さなくなった両親、こんな幸福な国でヒッピーの親達が気の毒と嘆く者も。黒人と結婚した男は同じ映画参加者達から白い目で見られ、ユダヤ人社会にも人種差別は生きていると話す。戦後のポーランド人の仕打ちとチェコ人の優しさが対照的。2020/12/27

井戸端アンジェリか

12
「シンドラーのリスト」を観たのは何歳だったんだろうか。アンネの日記でなんとなくホロコーストを知ったけど、ここまで衝撃的だったのは初だった。それからドイツが大嫌いになって、あらやだ日本は同盟国だったんじゃないか!で731部隊を知り、知ったところで自分の国を嫌いになるわけにもいかず現在に至るのです。 戦後異国に落ち着いてからも、元気にイキイキと産まれ育っているのにあの時のせいで常に子供の安否を憂う。自分を罰しながら生きる人もいる。なんで?  私は今、ポーランドが嫌いになっています。2015/09/09

Hiroshi Takeshita

2
貴重な一冊。ホロコースト自体と、その前後が同じ熱量で描かれている。ホロコースト以前の広い認識として、この現代に、あの文化的レベルの高いドイツ人が国境を超えてまでそんなことしないだろうという事が有って、それは凄く示唆的であるし、また、ホロコースト後に文字通り全てを失いながら、人生を立て直した人々の話には力を貰える。そのバイタリティたるや、あの小さなイスラエルを、アラブの大国が束になってかかった時に、返り討ちにしたということが、完全に納得できる程なのである。2017/04/03

みっちゃん

1
スピルバーグの映画「シンドラーのリスト」公開の後、フロリダで日刊紙のライターとして働いている著者が、ホロコーストからの生存者シンドラーのユダヤ人にインタビューしたものである。シンドラーは、聖人ではなく実業家で享楽主義者であったらしいが、自分の工場で働くリストに載せることで、多くのユダヤ人を救った。証言を読むと胸が苦しくなった。証言者は映画は、リアルにできているが残虐行為のほんの一部しか描かれていないという。(忠実に描いたら誰も映画を見ないだろう)平和な時代に生まれた幸せをつくずく感じた。 2014/03/22

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