内容説明
21世紀は悪夢の夜明けを迎えた。ロシアでジリノフスキーが政権を掌握し、帝国拡大を公言するなか、巨大な小惑星が北米大陸に向かっているという。衝突で見積もられる犠牲者数は二億。ホワイトハウスの要請で世界各国の権威がアリゾナの天文台に招集される。この小惑星“ネメシス”を発見し、軌道を変更させるための猶予は五日しかない…。世界的天文学者が世に問う宇宙パニック。
著者等紹介
ネイピア,ビル[Napier,Bill]
1940年スコットランド生れ。グラスゴー大学で天文学博士号を取得。’96年より北アイルランドのアーマー天文台で研究を積む。天文がもたらす危険に関しては世界的権威。彗星の起源、宇宙の冬といったテーマで共著を発表後、’99年、『天空の劫罰』で小説家としてデビューを果たす
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感想・レビュー
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JACK
22
○ ロシアが小惑星の軌道を変え、米国へ落とそうとしているらしい。ホワイトハウスは各国の学者を集め、小惑星の所在、墜ちる場所、被害規模、激突を防ぐ方法を調査、検討させる。しかし、全天に見える星の中から地球に向かう小惑星を見つけるのは不可能に近い。また、阻止するには時間が足りない。政府の好戦的な者は、これをロシアからの攻撃とみなし、核ミサイルでの先制攻撃を主張し始める。人類は核戦争に向かうのか…。小惑星が墜ちたら地球規模の被害が生じる事がロシア政府に分からないはずが無い。設定に無理があるのではないか。2018/05/16
ニミッツクラス
2
天空の、とくればベアの劫火となるじゃないか・・紛らわしい邦題。天文学者ネイピアの、「何かが地球にぶつかる」系のSFで・・と言いたいが本書(上巻)を読み終えた時点ではミステリエンタメっぽい。設定された時期は21世紀初めの数年だから現実には何事もなくて良かった(笑)。ロシアの謀略(?)かも知れないが上巻では明確な根拠がない。中世のヴィンチェンツォの異端審問やその他の細かな伏線が、下巻において比較的ハデな展開のもとで収束するようだから、楽しみである。アナログな話に主人公ウェッブの博識がどう絡むのか。★★★★☆☆2012/11/26
カバおやじ
1
下巻を次に読もうとしたら、表紙が下巻で中身が上巻だった。しっかりしてくれネットオフ!2020/08/10